スタッフ&キャスト
原題: THE BOURNE LEGACY
製作: 2012年 アメリカ
時間: 135分
原作: ロバート・ラドラム
音楽: ジェームズ・ニュートン・ハワード
出演: ジェレミー・レナー(アーロン・クロス)
エドワード・ノートン(リック・バイヤー)
レイチェル・ワイズ(マルタ・シェアリング博士)
ジョーン・アレン(パメラ・ランディ)
アルバート・フィニー(アルバート・ハーシュ博士)
デヴィッド・ストラザーン(ノア・ヴォーゼン)
スコット・グレン(エズラ・クレイマー)
ルイ・オザワ・チャンチェン(-)
出演: ジェレミー・レナー(アーロン・クロス)
エドワード・ノートン(リック・バイヤー)
レイチェル・ワイズ(マルタ・シェアリング博士)
ジョーン・アレン(パメラ・ランディ)
アルバート・フィニー(アルバート・ハーシュ博士)
デヴィッド・ストラザーン(ノア・ヴォーゼン)
スコット・グレン(エズラ・クレイマー)
ルイ・オザワ・チャンチェン(-)
感想
『007』・『ミッションインポッシブル』に続く新たなスパイ像を確立しアクションムービーの流れを変えた『ボーン』シリーズ最新作。
物語は『アルティメイタム』とほぼ並行して進行。
臭い物に蓋をしようとする国家権力に追われる男女の逃避行という、まぁよくあるパターンです。
新主人公に抜擢されたのは言わずと知れた超売れっ子ジェレミー・レナー。
最近あっちこっちで顔を見掛けるので映画ファンはやや食傷気味に感じるかも…(汗)。
で、彼の演じるアーロン・クロスですが、正直な所これといって魅力を感じません。
ジェイソン・ボーンは自分探しが転じて過去の贖罪をしたり、唯一愛した女性の死を背負って孤独な戦いに身を投じるなどストイックなヒーローとして成立していましたが、アーロン・クロスはバックボーンがとにかく弱く全体的に軽く感じる。
しかも立ちはだかる相手は躊躇なしに殺害するし人間味も欠けていて感情移入し辛い。
ストーリーも後付け感ありありで必然性を感じないのも残念でならない。
アクションシーンに関してはレイチェル・ワイズ演じるヒロインの自宅で繰り広げられる刺客4人との戦いはテンポが良くて大変素晴らしい。
が、肝心要のクライマックスに用意されたチェイスシーンが余りにも"こじんまり"としていて尻すぼみ感が否めません。
観客は『スプレマシー』や『アルティメイタム』を越える物を期待していた訳ですが、それに応えているとは言い難い。
『プレデターズ』での無口なジャパニーズヤクザが記憶に新しいルイ・オザワ・チャンチェン演じる「最強」と呼ばれる追跡者も、怯えて叫ぶだけでお荷物にしかなっていないヒロインの不意の一撃で「バーン」して失笑。
アーロン・クロス何もしてないやん!!。
タイトルなどはシリーズの「新作」を匂わせていますが「亜種」と捉えた方が正しいでしょう。
前評判が良くなくて覚悟していましたが、この出来ならタイトルから「ボーン」は外すべきだったと思います。