旧いまここにあるもの

Yahoo!ブログ時代のアーカイブ。記事内のリンクが上手く機能しなかったり、タイトルが文字化けしたり、画像のアスペクト比が可笑しいのはダメダメな移行機能の所為。新ブログはこちら→https://imakokoniarumono.hatenablog.com/

『まほろ駅前 多田便利軒』を観た。

イメージ 1
 
普段この手の日本映画ってあんま観ないんだけど、まほろ在住の私としては無視出来んかったんや。
ポスターに写ってる路地とか毎週の様に通ってるんで凄く変な気分。
 
日常とそこの暮らす人々の物語を派手なアクションなど一切入れず淡々と進めていく実に日本映画らしい作品。
(と偉そうに言えるほど日本映画を観てる訳じゃないんだけどね)
 
最愛の息子を失ったおせっかいな男と、親から愛されなかった少し変な男。
ひょんな事からコンビとなった2人が便利屋として訳ありの依頼人たちと出会い、自らの過去と向き合いほんの少しだけ前進するお話。
 
娯楽映画なら物語が終われば主人公に彼女が出来てたり家族と和解したりと目に見えた変化があるんだけど、
本作にあるのはほんの僅かな心境の変化だけ。
3歩進んで2歩下がる。本当にそんな感じ。
 
じんわりとした余韻を感じる事が出来る一方、派手な物語が好きな人は退屈に感じるでしょう。
私としては見知った風景が舞台になっているという色眼鏡もありますが面白かったです。
 
瑛太くんの「なんじゃこりゃ~!!」
松尾スズキさんの「知ってるよぉ~」
は爆笑必至。
 
フランダースの犬」の結末と育児放棄された子供を通して、主人公2人の幸福論みたいな物が対比されるシーンは何気にグッと来ます。
「誰にも愛されなくても、愛することは出来るんだよ 」
臭い台詞ですが、こういう作品だからこそすんなり聞く事が出来るんだろうなぁ~。