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『SUPER 8/スーパーエイト』(2011年) -★☆☆☆☆- (ネタバレ込み)

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スタッフ&キャスト

原題: SUPER 8
製作: 2011年 アメリ
時間: 111分
監督: J・J・エイブラムス 
製作: スティーヴン・スピルバーグ
脚本: J・J・エイブラムス
音楽: マイケル・ジアッキノ   
出演: ジョエル・コートニー(ジョー・ラム)
    エル・ファニング(アリス)
    カイル・チャンドラー(ジャクソン・ラム)
    ライリー・グリフィス(チャールズ)
    ライアン・リー(ケイリー)
    ガブリエル・バッソ(マーティン)
    ザック・ミルズ(プレストン)
    ロン・エルダード(ルイス)
    ノア・エメリッヒ(-)
    ジェシカ・タック(-)
    グリン・ターマン(-)
    リチャード・T・ジョーンズ(-)
    アマンダ・フォアマン(-)
    デヴィッド・ギャラガー(-)
    ブレット・ライス(-)
    ブルース・グリーンウッド(-)
    デイル・ディッキー(-)
    ジャック・アクセルロッド(-)
    ダン・カステラネタ(-)

あらすじ

1979年、アメリカ・オハイオ州
8ミリカメラで映画撮影をしていた6人の子どもたちのそばで、貨物列車の衝突事故が発生。
貨物列車は空軍施設・エリア51からある場所へと研究素材を極秘に移送中だった。
アメリカ政府が隠す秘密を目撃してしまった子どもたちのカメラには、その事故の一部始終が記録されていた…。

予告映像

感想

誰が言ったか「早くも本年度NO,1」の映画だそうですが、私はとてもそんな風には思えなかった。
 
だってコレ、スピルバーグ好きなエイブラムスが氏の作品の美味しい所を継ぎ接ぎして作った趣味の映画だよね?。
『E.T』を土台にして『ジュラシックパーク』や『宇宙戦争』や『インディ・ジョーンズ』や『未知との遭遇』から印象的な部分を抽出してさ。
素直に少年少女の冒険活劇に留めておけば良い物を、余計な色気を出して異星人との交流やら侵略パニックなんて要素を入れるから実に中途半端。
1つの作品としても纏まりが無いし、キャッチコピーと内容にも差異があり過ぎです。
 
前半の映画作りに没頭する子供たちや偶然目撃した軍の秘密を共有するぐたりなんかは当時の世相も反映され雰囲気が良かったのに、いざ謎の生物の全容が明らかになると劇中の貨物列車同様映画も大脱線。
 
もうね。
アメリカテイスト強過ぎな醜悪クリーチャーのデザインがワンパターン過ぎて『クローバーフィールド』のそれと丸被りなのよ。
こんなんじゃ続編と報道されても仕方ないっしょww。
 
んでもってこいつが野蛮なんだか知的なんだかサッパリ解らん。
劇中では知的生命体とか言ってるけど、そんな奴が人間生でバリバリ食うか?。
だって触れると心が通じ合うんだろ?。
例えば魚の踊り食いをして
「いやだぁ~」「助けてぇ~」「死にたくない~」
とか聴こえて来たら私は絶対無理!!。
 
更に言えば人を襲う時は車や店なんかをめっさ破壊してるのに、エンジン盗む時は律義にボンネット開けてポルト外して持って行くとか行動に一貫性が無さ過ぎ。(てか器用過ぎww)
私はてっきり軍が何等かの捕獲兵器を作るためにやっていると思ってたのに、普通にエイリアンが宇宙船作ってて唖然としました。
 
子供や主要人物が死なないご都合主義は許すとして、あんな突っ込み方をした運転手が五体満足で生きてるのはどう考えたって可笑しいし、クライマックスで保安官と女性一名がハラハラポイントを作る為だけに救出されて直ぐにアッー!!とかなる展開もあざと過ぎ。
 
そんな光景を目の当たりにした直後、主人公が
「気持ちは解る」
的な事をエイリアンに言いだして
「お行きなさい」
てな感じで送り出すもんだからオイオイ頭大丈夫かと思ったわ。
 
本作の悪玉である大佐(日本語吹き替え版だと大川"元祖・焔の錬金術師"透さんで笑える)も横柄な態度で『アバター』の大佐を彷彿とさせたけど、大した活躍もなくパックンチョ。
もっと愚行を繰り広げ悪の華道を邁進してくれた方がスカッと出来たのにねぇ。
 
最後はちゃっかり帰宅する宇宙人を皆でお見送り。
主人公の少年とヒロインの少女が親父さんと和解したり、形見のロケットが宇宙船にひっ付いて亡き母と間接的にお別れするシーンなんか入れられたって、ここまでの展開が支離滅裂過ぎて感動なんて出来るわけがない。
 
この作品が好きな人には申し訳ないけど、ホントつっこみ所満載でした。
古き良き映画って=設定が矛盾している作品じゃない筈なのにね。
まぁ体たらくなスタッフとは裏腹に子供たちの演技"だけ"は素晴らしかったよ…。