旧いまここにあるもの

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2016年12月終了アニメあれこれ。

締め切りに追われる作家の気分で今月終わったアニメの話をする。

ちなみに『ろんぐらいだぁーす』は「ガルパン方式」で後日最終回なので除外。
ブレイブウィッチーズ』も1話残ってるみたいだけどメインストーリーは完結したので外しませんでした。

以下、何作か抜粋して感想をば。

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終末のイゼッタ』はキャラ原案であるBUNBUNさんの絵柄の再現率や、アクションシーンのスピード感などは見事だったのですが、吉野脚本とあって最終的に『舞-HiME-』みたいな感じになってしまいチト残念。
中盤までの魔法VS科学の戦いで最後まで行ってくれれば良かったのですが、もう1人の魔女が出てきたら新鮮味も薄れてしまい、凄腕パイロットであるバスラーに最新鋭機が与えられた伏線なども今となっては何だったのか?と思わずにはいられません。

私としては魔法が使えないポイントでも力を使えているように見せる裏工作とか、プロパガンダ染みたイゼッタの扱いなど、『ダークナイト』や『シン・ゴジラ』みたく限りなくリアルな世界観の中にフィクション然とした存在がポンと発生するのが面白かったのだが…。

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オカルティックナイン』は最後までハイテンションかつテンポ良く展開し、奇々怪々な実験的カメラワークや猛烈な早口台詞、そしてりょーたすの奇乳などなど、近年稀に見るインパクトを持った作品でした。
個人的には謎解きを含め楽しめたのですが、あの結末は「ノーマルエンド」で別に「トゥルーエンド」が存在しているような気がしてなりません。
それが原作小説で描かれるのか、はたまた最終回で発表されたゲーム版のルートとして作られるのか定かではありませんが、そういった意味では少し不完全燃焼でした。

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最終回のタイトル回収を含め良質な青春ドラマが展開した『響け!ユーフォニアム2』。
京アニは『甘ブリ』や『無彩限』など変にサービス要素を強めた作品より、こういった堅実な物語においてこそ、その真価を発揮するように感じます。
分かり易く言えば「実写化できそうな作品に強い」会社なのだと思う。

写真と見紛う圧倒的な背景美術。キャラクターの心情を細やかな仕草で表現する作画。アニメ的ではない生の芝居に近い声の演技。そしてそれらを高次元で融合させる見事な演出。
こうした点において京アニは今以て業界のトップなのだと今回改めて確信しました。

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個性的という意味では『オカルティックナイン』に肉薄していた『フリップフラッパーズ』。
往年のガイナックス風、今で言えばトリガー的な縦横無尽なアクションは毎回目を見張るものがありました。

 『フリクリ』と『キルラキル』にジブリテイストを少し混ぜ合わせた作品とでも言えば良いだろうか?。
魔法少女あり、ロボットあり、ファンタジーあり、SFあり、毎回毛色の違うオムニバス的なエピソードが最終的に1つの結末に収束する展開は圧巻で、大衆受けは望めそうにありませんが、こういう作家性の強いオリジナル作品が今日のアニメ業界で作られた事が私はとても嬉しかったです。