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『ツリー・オブ・ライフ』(2011年) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: The Tree of Life
製作: 2011年 アメリ
時間: 138分
出演 ブラッド・ピット(オブライエン)
    ショーン・ペン(ジャック)
    ジェシカ・チャステイン(オブライエン夫人)
    フィオナ・ショウ
    タイ・シェリダン

あらすじ

1950年代半ば、オブライエン夫妻は中央テキサスの田舎町で幸せな結婚生活を送っていた。
しかし夫婦の長男ジャックは、信仰にあつく男が成功するためには「力」が必要だと説く厳格な父と、子どもたちに深い愛情を注ぐ優しい母との間で葛藤する日々を送っていた。
やがて大人になって成功したジャックは、自分の人生や生き方の根源となった少年時代に思いをはせる…。

予告映像

感想

年末でテレビがつまらないので巨匠テレンス・マリック監督の『ツリー・オブ・ライフ』を録画鑑賞。
カンヌ国際映画祭パルムドール賞を受賞しながらも賛否極論な評価を受けた、いわくつきの一作ですが、確かにこれは尖がっていますな…(汗)。

これまでのテレンス・マリック作品を知っていれば、そこからストーリー性を抜き取ってビジュアルイメージを更に強めた感じと言えば判り易いだろうか?。
優しい母と厳格な父の下で育つ三兄弟の姿と、地球誕生から連なる大自然の情景を交互に映し出していく映像美は圧巻なのだが、およそドラマと呼べる物が存在しないため途中から環境映像を見ているような錯覚に陥いること請け合い。

形としてはショーン・ペン演じる成長した長男の回顧であり、確執があった父と同じような年齢・立場になった事でその真意や孤独を理解し和解するといったところだろうか?。
最初の方で会社と思われるビルで上昇するエレベーターに乗り、最後に下降するエレベーターで地上に降りてくる描写が印象的だが、流石に「天国で家族に逢ってきた」という考え方は安直な気がする。

供が水に沈んだ部屋から抜け出すのが出産のメタファーになっているなど、ところどころ理解できる部分もあるが、私の読解力では本作に込められた監督の意図を読み解く事は出来なかった。
普通の人には敷居が高すぎる映画なので間違ってもお薦めしませんが、「あれこれ深読みするのが好き!!」という人には持って来いの題材かもしれません。