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『プリズナーズ』(2013年) -★★★☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Prisoners
時間: 153分
製作: 2013年 アメリ
出演 ヒュー・ジャックマン(ケラー・ドーヴァー)
    ジェイク・ギレンホール(ロキ刑事)
    ビオラデイビス(ナンシー・バーチ)
    マリア・ベロ(グレイス・ドーヴァー)
    テレンス・ハワード(フランクリン・バーチ)
    メリッサ・レオ(ホリー・ジョーンズ)
    ポール・ダノ(アレックス・ジョーンズ)
    ディラン・ミネット(ラルフ・ドーヴァー)
    ゾーイ・ソウル(イライザ・バーチ)
    エリン・ゲラシモビッチ(アナ・ドーヴァー)
    カイラ・ドリュー・シモンズ(ジョイ・バーチ)

あらすじ

家族で幸せなひと時を過ごすはずの感謝祭の日、平穏な田舎町で2人の少女が失踪する。
手がかりは少なく、警察の捜査も進展しないなか、少女の父親は証拠不十分で釈放された第一容疑者の証言から、彼が誘拐犯だと確信。
自らの手で娘を助け出すため、一線を超える決意をする…

予告映像

感想

先日48歳の若さで急逝した作曲家ヨハン・ヨハンソン氏追悼で後に『ボーダライン』『メッセージ』と立て続けにタッグを組むドゥニ・ヴィルヌーヴ監督との初仕事である『プリズナーズ』を鑑賞。

ペンシルベニア州の小さな町で2人の少女が失踪する。
目撃された不審車両を運転していた男が容疑者として逮捕されるが証拠不十分ですぐに保釈されてしまう。
一向に娘の足取りがつかめない中、容疑者をみすみす自由にした警察に不信感を抱いた父親は独自に行動を起こすのだが…。

概要としては地に足のついた「誘拐スリラー」であり、奇をてらったどんでん返しも派手なアクションシーンも無く、被害者の父親と犯人を追う刑事2人にスポットを当てながら息が詰まるような数日間を目を見張る演技と丁寧な演出で描き切る。

とにかくヒュー・ジャックマン演じる父親の猪突猛進っぷりが凄まじく、子供を救いたい一心とは言えやってることは殆どサイコパスだし、ジェイク・ジレンホールに絡むとあるシーンの面倒臭さは関わり合いになりたくないレベル。

精神的・肉体的に疲弊し正常な判断が出来なくなる家族。
それに引きずられ冷静さを失っていく刑事。
全てが裏目に出て絶望的な結末にひた走る物語に救いはあるのか?。

伏線が回収される結末は大きなカタルシスは無いものの綺麗に纏まっており、含みを持たせたあの幕引きもなかなかどうして憎らしい。
案外、目を離した自分の事は棚に上げて散々罵られたから、あのままスルーという可能性も………ある訳無いか。

同監督の『ボーダライン』同様、観ていて気分が良い話じゃないし、長丁場とあって観終わった後の疲労感は半端ないものの、役者さんの演技力を堪能したいスリラー好きの方なら問題なく楽しめるでしょう。


ところで本作随一の可愛そうな役柄でデヴィッド・ダストマルチャンが出演しているのですが、この人同じドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『ブレードランナー 2049』でもサクッと〇される哀れな検視官役だったりして何か恨みでも買ったのかね?(苦笑)。

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ダークナイト』でもジョーカーに心酔するシンパ役↑でハービー・デントに脅されてたし、こんな役ばっかだなぁ…(汗)。