死後の世界という舞台設定。
心残りのある人々が報われなかった青春を謳歌する場所が何れ卒業していく学校であるというのは実に意味深です。
学校を卒業して社会に出る事と、次の世界へ転生する事を掛けたのでしょうか?。
何気に居心地の良い楽園に居続ける事、自分の世界に閉じ籠る事への批判的な要素も感じました。
クライマックスで明かされた「かなで」の真実。
なるほど心臓がないから「音無」、臓器提供したから「ゆずる」。
そして代わりに鼓動を打つから「かなで」だったのですね。
生前の世界では出会う筈の無い2人が恋をする。
いゃ~ホント卑怯な展開ですなっ!!。
「ありがとう」という唯一の心残りだった感謝の言葉を伝え消える「かなで」。
本編において「音無」が消える表現はありませんでしたが、彼はこの世界に留まり想い人を待ち続け「エンジェルプレイヤー」を作り出したプログラマーと同じ道を辿るのか?。
しかしエンディング映像の最後で「音無」の姿も消え、転生した後の世界と思われる場所で「My song」を口ずさむ少女に気付いた少年が手を伸ばします。
彼等が「音無」と「かなで」かどうかは観る者の判断に委ねられるのでしょうが、次こそ素晴らしい人生になる事を祈るばかりです。
『Angel Beats!』はラスト2話での種明かしにやられました。
色々と考察出来そうなので消さずにループ再生するかも?。
ただ作品全体の印象としては1クールとあってやや勇み足の印象が強く、魅力的なキャラクターを生かすエピソードが少なかった様に感じます。
もっとくだらないお馬鹿エピソードとか、色恋沙汰なんかも含めて2クールくらい使ってじっくりやって欲しかったな。と…。
TKとかマジで謎の人のまんまで、何が心残りだったか私は無茶苦茶気になってるんですがね(笑)。
女性陣の萌えシーンとか、直井と日向の音無を巡る三角関係(爆)なんかももっと見たかったぞ!!。