スタッフ&キャスト
製作: 2010年 日本
時間: 109分
原作: 岩原裕二
監督: 片山一良
脚本: 山口宏 片山一良
音楽: 佐橋俊彦
音楽: 佐橋俊彦
声の出演:
花澤香菜(カスミ・イシキ)
森川智之(マルコ・オーエン)
仙台エリ(シズク・イシキ)
大原さやか(キャサリン・ターナー)
矢島晶子(ティモシー(ティム)・レイゼンバッハ)
乃村健次(ロン・ポートマン)
三木眞一郎(ピーター・スティーブンス)
磯部勉(アイヴァン・コラル・ヴェガ)
廣田行生(アレッサンドロ・ペッチノ)
川澄綾子(ローラ・オーエン)
久野美咲(アリス)
藤田圭宣(ウォルター)
森川智之(マルコ・オーエン)
仙台エリ(シズク・イシキ)
大原さやか(キャサリン・ターナー)
矢島晶子(ティモシー(ティム)・レイゼンバッハ)
乃村健次(ロン・ポートマン)
三木眞一郎(ピーター・スティーブンス)
磯部勉(アイヴァン・コラル・ヴェガ)
廣田行生(アレッサンドロ・ペッチノ)
川澄綾子(ローラ・オーエン)
久野美咲(アリス)
藤田圭宣(ウォルター)
予告映像
感想
原作は岩原裕二さんによる全6巻からなる同名漫画。
昔4~5巻を立ち読みした記憶がありますが、殆ど予備知識はなしで観賞。
アニメ評論家の氷川竜介さんがオススメしていたので気になっていたのですが、私自身の感想としては終始新たな技法を確立する為の実験作といった印象しか残りませんでした。
というのもこの作品、手描きによる作画の労力を軽減する為にアクションシーンなど多くのシーンに『FREEDOM』などで使われたセルシェーダーを用いた3Dモデルが多用されているのです。
パンフレットなどでは「手描きよる2Dの表現とCGによる3Dの表現がシームレスに融合したハイブリットアニメーション」と謳っていますが、私に言わせればどっちつかずの中途半端な表現にしか観えず、キャラクターが2Dと3Dが切り替わる度に違和感を感じ終始ストレスが溜まった。
無機質な物や遠目でキャラクターを動かすのであればCGでも構わないのですが、寄りで使われると正直気が散ってしまい作品に集中出来ない。
(実を言うと『破』のエヴァ3体が街を疾走するシーンも同じ様に違和感を感じた)
描き手(アニメーター)が不足し新人が育たない現状において、こういった手法は今後増えていくのだろうが、まだ手描きとCGの溝が埋まっていない以上、勝手だが劇場作品くらいは手描きでやって欲しいというのが作オタの本音である。
ストーリーに関しても6巻分の原作を上手く纏めているとは思えず、原作未読の私からしても明らかに端折っている事が伝わって来る程だった。
案の定後ろで観ていた原作ファンと思われるお客さんが上映後「(エピソードが)バッサリ切られていた」と友人と話していた。
とにかく登場人物の心理描写が弱くバックボーンもあってない様なもの。
表面的な部分だけ触れても感情移入なんて出来ないし、死んでしまったも「あ~あ」程度だ。
その癖、冒頭のメデューサが世界に蔓延していく説明描写がやたらと長くて、こういった所を切り詰めて人物描写に回せなかったのか?と構成自体に疑問を感じる。
展開的にも得体の知れない怪物で溢れる施設から脱出するサバイバル劇なのだが、100人以上いた人々がさっさと怪物に喰われてしまい、あっと言う間にメインキャラを含む7人だけになってしまったのもこれ如何に?。
(1人また1人と殺されて行くハラハラ感がこの手の作品の醍醐味だと思うのだが…)
しかも残された7人も死にそうな奴は直ぐに死んで、後は走って→休んで→走って→戦って→休んで→戦って…といった行動の繰り返しで目新しさがない。
オチもある意味お約束で、「双子」「コールドスリープ」「傷の位置」といったキーワードだけで察しの良い人は気付くと思う。
原作はその辺りの事を時間を掛けてじっくり描いてるのだろうけど、映画では端折っている分伏線の存在が解り安過ぎた。
物語終盤、試練を乗り越えて歩き出す少女。
進む道が「いばら」であるラストシーンは印象深いが、あれだけの事が起こっていて周りに誰1人集まってこない事に疑問を感じたのは私だけではない筈だ。
(だってコールドスリープしてから確か48時間くらいしか経ってないんでしょ?)
なんか批判ばかりになってしまいましたが、拘りの銃描写とかMISIAさんが歌う主題歌『EDGE OF THIS WORLD』は素晴らしいと感じましたし、アクション的な見せ場も多いので私の様に細かい部分を気にされない方なら楽しめるのでは?と思います。