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『アンノウン』(2006年) -★★★☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: UNKNOWN
製作: 2006年 アメリ
時間: 85分
監督: サイモン・ブランド
音楽: アンジェロ・ミィリ
脚本: マシュー・ウェイニー
出演: ジェームズ・カヴィーゼル グレッグ・キニア ブリジット・モイナハン ジョー・パントリアーノ バリー・ペッパー ジェレミー・シスト ピーター・ストーメア

あらすじ

廃工場の一室で目を覚ます5人の男、だが特殊ガスの影響で全員記憶を失っていた。
"自分は誰なのか?、何故ここにいるのか?"思い出せない。
彼等が判っている事は、この中の"2人が人質で、3人が誘拐犯" だという事。
そして日没には犯人の仲間がこの場にやって来るという事。
「誰が人質で、誰が誘拐犯なのか?」
「自分は善人なのか?、それとも悪人なのか?」
イムリミットまであと数時間…。

予告


感想

ジャンル的には『キューブ』や『ソウ』と同じくS・S・T(ソリッド・シチュエーション・スリラー)に分類されるのだろう。
設定や結末にこそ目新しさは無いが85分間確りと見せてくれる良作。

観客は映画スタートと同時に、廃工場の部屋に登場人物共々放り出される。
「自分は何者なのか?」と悩む登場人物と共に、観客は「誰が犯人で、誰が人質なのか」を探る。
まるで観客もガスで記憶を失った登場人物の一員の様に真相に近づいて行く。

善人や悪人の様に振舞っていた人物に記憶が戻ると実は…という展開に、
人は記憶によって「善・悪が決まるのだろうか?」と考えさせられる。

そして、この手の映画にしては出演者が豪華で。
『ハイウェイマン』『パッション』『デジャヴ』のジェームズ・カヴィーゼル
ワンス・アンド・フォーエバー』『リトル・ミス・サンシャイン』のグレッグ・キニア
リクルート』『アイ・ロボット』のブリジット・モイナハン
マトリックス』『メメント』のジョー・パントリアーノ
プライベート・ライアン』『グリーンマイル』のバリー・ペッパー
コンスタンティン』『プリズンブレイク』のピーター・ストーメア
味や癖のある俳優揃いで観ていて面白いが、その一方で有名すぎるという難点もあった。

スタイリッシュな映像や有名俳優など見た目は豪華だが、ストーリーは淡々と展開する。
ラストシーンも他のS・S・T作品よりはリアリティーがあるが、それ故に普通と言えば普通の結末で勘の良い人なら途中で気付いてしまう。
もう少しヒネれば秀作になっていたかもしれないだけに残念。