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『裏切りのサーカス』(2011年) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: TINKER TAILOR SOLDIER SPY
製作: 2011年 イギリス/フランス/ドイツ
時間: 128分
音楽: アルベルト・イグレシアス  
出演: ゲイリー・オールドマン(ジョージ・スマイリー)
    コリン・ファース(ビル・ヘイドン)
    トム・ハーディ(リッキー・ター)
    トビー・ジョーンズ(パーシー・アレリン)
    マーク・ストロング(ジム・プリドー)
    ベネディクト・カンバーバッチ(ピーター・ギラム)
    キアラン・ハインズ(ロイ・ブランド)
    キャシー・バーク(コニー・サックス)
    スティーヴン・グレアム(ジェリー・ウェスタービー)
    ジョン・ハート(コントロール
    サイモン・マクバーニー(オリヴァー・レイコン)
    スヴェトラーナ・コドチェンコワ(イリーナ)

あらすじ

東西冷戦下の1980年代、英国諜報部「サーカス」を引退した老スパイ、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)の下にある秘密指令が下る。
それは20年にわたってサーカスの中枢に潜り込んでいる二重スパイ「もぐら」を捜し出すというものだった。
 
容疑者は4人。
現サーカスのリーダーであるパーシー・アレリン(ティンカー)、アレリンを傀儡とし実権を握っていると噂されるビル・ヘイドン(テイラー)、勇敢だが愚直なロイ・ブランド(ソルジャー)、日和見な性格のトビー・エスタヘイス(プアマン)。
膨大な記録や関係者の証言を基に「もぐら」を洗い出していくスマイリー。
やがてたどり着いた裏切者の正体とは…。

予告映像

感想

 MI6に所属していた過去を持つ作家ジョン・ル・カレ著『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』の実写化作品。
本国イギリスで大ヒットを記録した正真正銘本物のスパイ映画である。
 
更にジョン・ハートマーク・ストロングベネディクト・カンバーバッチキーラン・ハインズ、などなど、
名優からブレイク中の注目株まで素晴らしい顔ぶれが揃っています。
 
物語は英国諜報部サーカスの中に潜む裏切り者を探し出すという物で、007に代表される派手なアクションや秘密ガジェットで敵を蹴散らすスパイ映画とは一線を画す作風。
間違ってもそういった"今時のスパイ映画"を期待してはいけません。
 
非常に大人向けな作りとなっており、ハッキリ言えば地味で物語も難解。
最低限、登場人物の顔と名前、関係性を把握しておかないと置いてけぼりを喰らいます。
(鑑賞前に公式サイトの相関図をチェックする事をお勧めしたい)
 
さりげない伏線や描写(扉の前に落ちている木片など)、過去と現在が入り乱れる複雑な構成。
全編に渡って観る側が試される渋くて味わい深いブラックコーヒーみたいな作品でした。
 
面白いとは思うのですが、この作品の良さを最大限理解するにはもう少し年を重ねる必要がありそうです…。