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『父親たちの星条旗』 ★★★☆☆

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スタッフ&キャスト

製作 2006年 アメリカ映画
時間 132分
監督 クリント・イーストウッド
原作 ジェームズ・ブラッドリー 、ロン・パワーズ
脚本 ポール・ハギス 、ウィリアム・ブロイルズ・Jr
音楽 クリント・イーストウッド
出演 ライアン・フィリップジェシー・ブラッドフォード 、アダム・ビーチ 、ジェイミー・ベルバリー・ペッパーポール・ウォーカー 、ジョン・ベンジャミン・ヒッキー 、ジョン・スラッテリーロバート・パトリック 、ニール・マクドノー 、メラニー・リンスキー 、トム・マッカーシー

あらすじ

第二次世界大戦硫黄島での戦闘を生き抜き、擂鉢山に星条旗を掲げ一躍有名になった兵士達。
祖国に"英雄"と迎えられた彼らを待っていたのは、戦争を続ける資金集めと国民の戦意高騰の為に虚構の"英雄"になる事だった。
そんな彼らの辿る数奇な運命とは…。

感想

これは戦争の前線での肉体的苦しみを描いた映画じゃない、むしろ戦闘を終えた後の精神的苦しみを描いた作品。
遠くから敵に銃撃される戦場での恐怖と同じ位、戦争を続ける為に戦費を稼がせようとする人間達の顔が恐ろしかった。
前線で戦った者の苦しみなど戦った者にしか解らない、そんな彼らに同胞を苦しませる為の金を稼げと言う権力者。
ほんと恐ろしいよ、「お前らが行け!!」って言いたくなるけど、あの時代言えなかったんだろうな。
やがて戦争が終わり、必要とされなくなった"英雄"達の姿には社会風刺的な意味合いも有る様に思えた。
結局のとこ古今東西、現在・過去・そして恐らくは未来、戦争なんてモノは直接戦わない人間の保身や利益の為に、大勢の人間を不幸にする愚かでどうしようも無い行為だと言う事だ。

メインキャストではアダム・ビーチが一番印象的だった、『ウインドトーカーズ』でも似た様な役所でしたけど、そういえばアレも相手日本でしたね。
ライアン・フィリップは見た目からして衛生兵でした(笑)、大人しい演技してました。
コリン・ファレル似のジェシー・ブラッドフォードは嫌な奴演じてました、スネオみたいな(笑)、だから吹き替えが関智一さんなの?。
あとバリー・ペッパーも出てた『プライベート・ライアン』のスナイパーやってた人、顔見て「おっ今回はライフルじゃない」とか思った(笑)。
出演者多いから顔と役名覚えるの一苦労でした、てか一回じゃ絶対判らん。




ここからは真面目でつまらない話
自分は「戦争はいけない事」・「ラブ&ピース」・「世界平和」だなんて言葉を軽々しく言いたくはない。
そう言った言葉を映画やドラマを観た時だけほざく人間は特に腹が立つ。
勿論今の日本で戦争を実感するのは難しい事なのは確かだ、だからと言って一時の感情で発言するべき言葉では無いはずだ。
それじゃあ戦線の後方で無謀な命令を下す楽観論者となんら変わらない様な気がする。
別に平和を訴えるのを悪い事とは言わない、だが"平和"と言う言葉の重みを確りと感じてから発言してもらいたいと最近思う。
軽々しく言いすぎると、その言葉の持つ力や意味が無くなってしまう気がするから…。