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『スプリット』(2016年) -★★★☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Split
時間: 117分
製作: 2016年 アメリ
音楽: ウェスト・ディラン・ソードソン
出演 ジェームズ・マカヴォイ(ケビン)
    アニヤ・テイラー=ジョイ(ケイシー)
    ヘイリー・ルー・リチャードソン(クレア)
    ジェシカ・スーラ(マルシア

あらすじ

見知らぬ男に拉致され、密室に閉じ込められた女子高校生3人組は、監禁場所で神経質な雰囲気を漂わせた男を目にする。
男が部屋から立ち去り、必死に脱出方法を思案している最中、ドアの外から男と女が会話する声を耳にした3人は助けを求めて声を上げるが、そこに現れたのは、女性の服に身を包み、女性のような口調で話す先ほどの男だった。
男には23もの人格があり、9歳の少年やエレガントな女性など、ひとりの体の中で人格が激しく入れ替わっていく。そして、そんな男に24番目の人格が現れ…

予告映像

感想

新作『Glass』日本公開記念+Amazon prime無料配信期間終了前にM・ナイト・シャマラン久し振りの高評価&ヒット作『スプリット』を鑑賞。

パーティー帰りに誘拐された女子高生3人組。
窓のない密室に彼女たちを監禁した謎の男。
彼の中には23人もの人格が共存しており、被害者たちは「ビースト」と呼ばれる存在への供物であると告げられる…。

すっかりプロフェッサーXなジェームズ・マカヴォイのカメレオン俳優としての面目躍如となる七変化どころか24変化が堪能できる怪作。
ジャンキーから子供、女性からケダモノまで1人で演じ分けるその姿でもって2時間魅せてくれるのだから流石と言う他ない。
失敗作はあれど多くのスリラー作品を手掛けてきたM・ナイト・シャマランだけあって演出面も安定感があり、ヒロインの陰惨な過去や境遇を白昼夢のよう描きラストへ繋げる構成もお見事。

いわゆる「多重人格もの」でマンガチックな部分が多々あるため理詰めで観る人には向かないが、派手なCGに頼らず基本的に役者の演技力と監督の手腕で引っ張る低予算映画的な作りは好きな人なら嵌るに違いない。
カタルシスとは無縁のラストは続編への布石と捉えることも出来るが、独立した一本の作品として観ても私は十分に楽しむことができました。
予備知識がなければあの人の登場に驚かされるに違いない。