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『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール- 』(2017年) -★★☆☆☆-

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という訳でAbemaTVで『劇場版SAO』が放送されていたので鑑賞。
アスナさんの例のシーンがバッサリカットされていたのだが、これも高度な販売戦略だろうか?。

内容はファンサービスとアクション益し益しテンコ盛りなお祭り映画で、それが全てといっても過言ではない。
逆に独立した1本の作品として見ると、在り来たりなプロットとドラマ性の乏して展開でお世辞にも完成度が高いとは言えなかった。

そもそも劇中の日本は4000人近い人間がゲームで死亡する大事件が起こったばかりなのに、規制といった動きなど微塵も感じさせず今度は最新ARゲームを社会全体が盲目的に受け入れているのだから笑ってしまう。
こういう作品にマジレスするのも筋違いなのだろうが、同じARゲームの『ポケモンGO』ですら死亡事故が起こるのだから、繁華街で大の大人が大立ち回りしたり、ショッピングモールでJKが突然歌い出したら、もっと大きな社会問題になるだろう?。

あとゲストキャラの扱いも全体的に雑で、特にエイジは「強くなれず大切な人を守れなかったキリト」であり、そこをきっちり掘り下げればリア充チーター様より観客の共感を呼ぶ裏主人公的な存在になり得た筈なのに、終始滑稽で痛い自己陶酔野郎としてしか描かれず、計画の全容を知りながら自分の記憶は抜き取られないと信じているお馬鹿さんでホント目も当てられない。
ユナとの馴れ初めも申し訳程度なら、別れのシーンに至っては蚊帳の外と、何か恨みでもあるのか?ってくらい見せ場が無く、頑張って演じた中の人が不憫になった。

あとはまぁ私情で大人数を犠牲にしようとするサイコパス親父がどうして野放しな上、逮捕されないのか?、とか。
ああいう事件が起こった後にゲーム絡みで暴行事件+記憶障害の案件が多数報告されているのに強制調査やサービスを遮断できない無能な政府関係者などなど、エモーショナルなゲームパートに比べ現実世界の描写が総じてグダグダで興醒め。

オールスターキャスト勢揃いで、なーなーになってしまったSAOのラスボスに挑むクライマックスはユウキまでカットインして本当に熱いんだけど、そこの完成度の高さと上記で触れた諸々の問題点の落差が酷すぎてホント泣けた。
例によってキリトとアスナのイチャイチャを見せつけられるのだが、そんなところに力を入れるくらいなら少しはゲストキャラクターを立てる脚本を書けと言いたい。
真面目な話、スタッフはこのオリジナルキャラクター達のこと愛してないよね?。