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『トリプルX:再起動』(2017年) -★★☆☆☆-

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■スタッフ&キャスト■
原題: xXx: Return of Xander Cage
時間: 107分
製作: 2017年 アメリ
監督: D・J・カルーソ
脚本 F・スコット・フレイジャー
音楽: ブライアン・タイラー ロバート・ライデッカー
出演 ヴィン・ディーゼル(ザンダー・ケイジ)
    ドニー・イェン(ジャン)
    ディーピカー・パードゥコーン(セレーナ)
    クリス・ウー(ニック)
    ルビー・ローズ(アデル)
    トニー・ジャー(タロン)
    ニーナ・ドブレフ(ベッキー
    ロリー・マッキャン(テニソン・トーチ)
    トニ・コレット(マルケ)
    ネイマール

■あらすじ■

エクストリームスポーツのカリスマにして、腕利きシークレットエージェントとしても名をはせたザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)に再びNSA国家安全保障局)から声が掛かり、世界中の人工衛星を自由に操作し地上に落下させることが出来る装置「パンドラの箱」の奪還任務を依頼される。
NSAが集めた精鋭部隊を一蹴し、自ら選抜した人員による究極のチームを編成、「パンドラの箱」を奪い去った敵のアジトへ潜入を図るのだが…

■予告映像■

■感想■

ピッチブラック』や初代『ワイルドスピード』と共にヴィン・ディーゼル知名度アップに一役買った『トリプルX』。
1作目のヒットを受けシリーズ化させるも2作目で主演をアイス・キューブに挿げ替えた結果、大コケして潰えたシリーズがこの度、ヴィン・ディーゼルがカムバックし再起動。
1匹狼のアウトローの活躍を描くアンチヒーロー物だった1作目に対し、今回は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』など話題作に引っ張りだこなドニー・イェンに、『ワイルド・スピード SKY MISSION』に続いて変なキャラを演じさせられているトニー・ジャー、『ジョン・ウィック チャプター2』で印象的だったルビー・ローズなど国際色豊かなキャストを招集し大所帯化。
ワイルドスピード』と同じメソッドでヒットを狙ったのだろうが、結果主役であるヴィン・ディーゼルの影は薄れ、カリスマ性も失われてしまった。
物語へのエクストリームスポーツの絡め方も初代に比べ取って付けた感が強く、その描写にも新鮮さは無くCG臭全開で興醒め。
そもそもヴィン・ディーゼルがオッサン化してしまい、カッコイイ技を決めても全然クールに見えず「無理してやってる感」が強いのは如何ともし難い。
アクションシーン全般も他作品からの引用が多く、ファイトシーンは香港映画なら、ジョン・ウー式の二丁拳銃なども飛び出して、リスペクトと言えば聞こえは良いが、オリジナルを超えてやろうという気概が感じられず志が高いとは言えない。
もっともヴィン・ディーゼル自身は「こんな時代だから頭を空っぽにして楽しめる映画を目指した」と発言しているので目論み通りと言えば、そうなのだろう。
終盤に用意された「ある人物」の登場シーンは胸熱で、1作目と2作目の確執とも言うべき部分をここに来て払拭するのは過去作をリアルタイムで鑑賞していた人間としては感慨深いものがありました。
ちなみに日本語吹き替え版もきちんと当時担当されていた声優さんを再起用していて感心。
シリーズ途中でタレントキャストに切り換えるどっかのアホ会社に爪の垢を煎じて飲ませたいものである。