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『エンド・オブ・キングダム』(2016年) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: London Has Fallen
時間: 99分
製作: 2016年 イギリス・アメリカ・ブルガリア合作
監督: ババク・ナジャフ
脚本 クレイトン・ローゼンバーガー ケイトリン・ベネディクト
    クリスチャン・グーデガスト チャド・セント・ジョン
音楽: トレバー・モリス
出演 ジェラルド・バトラー(マイク・バニング
    アーロン・エッカート(ベンジャミン・アッシャー)
    モーガン・フリーマン(トランブル副大統領)
    アロン・アブトゥブール(アーミル・バルカウィ)
    アンジェラ・バセット(リン・ジェイコブス)
    ロバート・フォスターエドワード・クレッグ)
    ジャッキー・アール・ヘイリー(メイソン副主席補佐官)
    メリッサ・レオ(ルース・マクミラン国防長官)
    ラダ・ミッチェル(レア・バニング
    シャーロット・ライリー(MI6ジャクリーン・マーシャル)

あらすじ

 
ホワイトハウス陥落の悪夢から2年。イギリスの首相が不可解な死を遂げ、ロンドンで行われる葬儀に各国首脳が出席することに。しかし、史上まれにみる厳戒態勢の中でも各国首脳を狙った同時多発テロが起こってしまう。米大統領と身辺を警護するシークレットサービスは、命からがらに危機から脱するのだが……。

予告映像

感想

ロンドンで行われたイギリス首相の国葬に各国の代表が参加するなか大規模な同時テロ攻撃が発生し、大統領の護衛を務めるジェラルド・バトラーが異国の地で迫り来る武装集団をばったばったとぶっ殺しまくる痛快無双アクションでございます。

とにかく全体の構成がゲームチックで、銃撃戦とチェックポイントでの休息を繰り返す作りもさる事ながら、終盤の狭い路地を増援と共にずいずい進軍して行くシーンなんて完全にTPSのそれである。
ジョン・ウィックほどではないが華麗な身のこなしで次々と敵を地獄に叩き落とす前世がスパルタ兵なジェラルド・バトラーの戦いっぷりには惚れ惚れするものの、敵の出現位置を完全把握するなど動きが完全に「やり込みプレイヤー」で終始歯応え無し。
お約束として「こいつらはプロです」と説明するが、それは「(でも俺の敵ではありません)」という注釈付きで、大きなピンチもなくゴリ押しプレイでキャンペーンモード(本編)は呆気なく終了。

政治色が強い割に腑に落ちない描写が多かった前作と違い犯人の動機を含めシンプルにした点は評価できるが、「主人公の復讐は正義」で「テロリストの復讐は悪」という一方的な善悪観は観ていて恐ろしく、愛する家族を殺されたからテロ攻撃を仕掛けてきた敵を殺した主人公が自分の子供を抱いてハッピーエンドな結末の歪さには背筋が寒くなります。
頭空っぽなドンパチ映画にそれを求めるのは筋違いかもしれませんが、こういう時代なのだからそういう部分はもっと慎重に描くべきなのではないか?。

あと前作で北朝鮮が軍事行動を起こそうというのに蚊帳の外だった日本が今回は意外な形で取り上げられていたのは驚き。
まぁ軍事行動の件で直接関わってない日本がどうして狙われにゃいかんのじゃって感じですが、最近の政治状況を見るに外国ではそういう国だという認識に変わりつつあるのかもしれませんね…。