スタッフ&キャスト
原題: Kingsman: The Golden Circle
時間: 140分
製作: 2017年 イギリス
監督: マシュー・ヴォーン
感想
前作同様古き良き007シリーズにラブコールを捧げる作風、監督印のPOPな暴力とぶっ飛んだ倫理観、そしてスーツとオッサン萌えは今回も健在。
ホントこんな簡単に主要キャラを退場させるとは思ってもみなかったし、あまつさえ終盤ではあの人もあんな事になってしまい、ハリーを生き返らせる代わりに随分多くのキャラを犠牲にしたもんだと軽く嫌悪感。
そもそも彼や大統領がやろうとした事と、前作でエグジーとマーリンが身勝手な権力者や金持ち連中の頭を「威風堂々」吹き飛ばしたのと一体何が違うというのか?。
新規参戦した「ステイツマン」も濃い~キャラを揃えながら見せ場があるのは予告で名前が出ないペドロ・パスカル演じるウィスキーだけというのも残念無念。
チャニング・テイタムとかホント何もしてないんだけど、ハル・ベリーのジンジャーだけは前作のガゼルくらい二次元要素の強いビジュアルで萌えました。
(いやほんとこれで50代には見えないわ)
薬物を合法化してその流通を牛耳ろうとする頭のネジが飛んだ麻薬王を嬉々として演じたジュリアン・ムーアもマクドナルドのビッグマックで飯テロをしたサミュエル・L・ジャクソンとは違う形の飯テロを仕掛けて大笑い。
ホントこの監督は頭可笑しいよww。
そして忘れてならない本人役のエルトン・ジョン。
登場シーンは少ないけど、どのシーンも完全に主要メンバーを食ってました(笑)。
マーリンが高らかに歌い上げる「カントリーロード(Take Me Home, Country Roads)」から、ブチ切れたエルトン・ジョンが熱唱する「土曜の夜は僕の生きがい(Saturday Night's Alright for Fighting)」に乗せて展開する大立ち回りなど、音楽とアクションのシンクロ率は今回も最高で、本調子じゃないハリーのポンコツっぷりとか全世界のオッサン好きが萌え死ぬレベルで可愛いのだが、前記した部分など腑に落ちない点が非常に多く、前作ほどのカタルシスを得ることは出来なかった。
ラストも露骨に続編を意識してたし、変な色気を出すとマシュー・ヴォーンでさえ打算的になるのですねぇ…。