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『エージェント:ライアン』(2014年) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Jack Ryan: Shadow Recruit
製作: 2014年 アメリ
時間: 106
脚本: アダム・コザド デビッド・コープ
出演: クリス・パイン(ジャック・ライアン)
    キーラ・ナイトレイ(キャサリン・ミューラー)
    ケビン・コスナー(ロバート・ハーパー)
    ケネス・ブラナー(チェレヴィン)

あらすじ

ニューヨークの金融街に勤めテロ資金の動きを探るCIAの新米エージェント、ジャック・ライアン(クリス・パイン)はある日、モスクワの支社に怪しい隠し口座を発見する。
真偽を確かめるべく一路ロシアへ向かうのだが、そこには米国経済の崩壊を目論むチェレヴィン(ケネス・ブラナー)の仕掛けた罠が待ち受けていた…。

予告映像

感想

映画ファン・FPSファンにはお馴染みの小説家トム・クランシーの「ジャック・ライアン」シリーズ最新作。
これまでアレック・ボールドウィンハリソン・フォードベン・アフレックなど様々な役者がジャック・ライアンを演じてきましたが、今回は『スタートレック』『アンストッパブル』のクリス・パインが抜擢。
彼のフィアンセにキーラ・ナイトレイ。上司にケヴィン・コスナー。テロ攻撃を目論むロシア人テロリストを本作の監督ケネス・ブラナーが演じています。
 
核攻撃や国家間戦争を起こさずにアメリカを崩壊させようとする次世代テロの脅威に新米分析官ジャック・ライアンが挑む本作。
「ジャック・ライアン」シリーズとしては2002年の『ト―タル・フィアーズ』以来、12年振りの映画化ですが、今回は本編がたったの106分で展開がとにかくスピーディー。
学生だった主人公がトントン拍子でCIA入りし、即ロシアに飛ばされ入国したその日に命を狙われるなど最初からエンジン全開。
一方でこれまでのシリーズが放っていた重厚さは薄まり、代わりに『ミッションインポッシブル』的なテロリストとの娯楽色の強い駆け引きが加わるなど方向性がかなり変わった印象を受けます。
 
時間が短い所為かキャラクターの掘り下げも不十分で、新米のジャック・ライアンは「今そこにある危機」より彼女にメロメロな戦闘素人だったのに終盤で唐突に覚醒したり、ケヴィン・コスナーはいざという時に役立たずで有能さがイマイチ感じられないなどツッコミどころ満載。  
テロリストの心情にしても何故あの人物を実行犯に選び米国に送り込んだかなど肝心の部分が欠落していて納得行かない。
僅かな労力で相手の国の経済を破壊する次世代テロとも言える計画は興味深く、終盤の展開はスリリングなのだが、全体としては「軽い作品だった」というのが率直な感想です。
 
 
ちなみに予告映像にある倉庫の爆破やヘリが木端微塵になるシーンは本編には出てきません。
100歩譲ってウソ字幕は良いとして、こういうどっから持ってきたか解らない素材orカットシーンを使い内容を捏造するのは詐欺行為じゃないのか?。