スタッフ&キャスト
原題: Criminal
時間: 113分
製作: 2015年 イギリス・アメリカ合作
監督: アリエル・ブロメン
脚本: ダグラス・クック デビッド・ワイズバーグ
音楽: ブライアン・タイラー キース・パワー
ゲイリー・オールドマン(クウェイカー・ウェルズ)
トミー・リー・ジョーンズ(フランクス医師)
ガル・ギャドット(ジル・ポープ)
ライアン・レイノルズ(ビル・ポープ)
アリス・イブ(マルタ・リンチ)
アマウリー・ノラスコ(エステバン・ルイザ)
ジョルディ・モリャ(ハビエル・ハイムダール)
アンチュ・トラウェ(エルサ)
あらすじ
米軍の核ミサイルをも遠隔操作可能なプログラムを開発した謎のハッカー「ダッチマン」の居場所を知る唯一の人物で、CIAのエージェントのビリーが任務中に死亡した。
「ダッチマン」の脅威から世界の危機を救う最後の手段として、ビリーの記憶を他人の脳内への移植する手術が検討され、その移植相手として死刑囚ジェリコ・スチュアートが選ばれる。
ジェリコは凶悪犯である自分自身と、脳内に移植されたCIAエージェントのビリーという2つの人格に引き裂かれながら、テロリストとの壮絶な闘いに巻き込まれていく…。
予告映像
感想
時々ある「駄作なのにメンバーはやたら豪華」系映画『クリミナル』をAmazon prime videoで鑑賞。
言わずと知れたケビン・コスナー。デップーでピカチュウなライアン・レイノルズ。チャーチル役で念願のアカデミー賞を受賞したゲイリー・オールドマン。日本では宇宙人なトミー・リー・ジョーンズ。ワンダーウーマンなガル・ガドット。残念な実写版攻殻でクゼ・ヒデオだったマイケル・ピット。テレビドラマやアクション映画の脇役で有名なアマウリー・ノラスコ。バッドボーイズ2やコロンビアーナと同じような役どころのジョルディ・モリャ。
とまぁ、見知った顔・名の売れた俳優がこぞって出演しているのだが、内容は午後ローで流れる聞いた事のないC級映画とどっこいどっこいでガッカリ感が半端ない。
そもそも殺されたエージェントのライアン・レイノルズから記憶を取り出し極悪人のケビン・コスナーに移植して善人と悪人の人格がない交ぜになるという設定からして『セルフレス』と『フェイス/オフ』を足して二で割ったような感じで既視感ありあり。
脳外科の専門家というより枯れた爺さんにしか見えないトミー・リー・ジョーンズや、『レイン・フォール』と同じく部下を怒鳴り散らすだけで仕事をしないパワハラ上司なゲイリー・オールドマンなど、何故この程度の役に名優をブッキングしたのか理解に苦しむ。
人格統合による苦悩や葛藤も薄っぺらければ、エージェントのスキルを駆使したボーンシリーズばりの駆け引きも無し。
アクションシーンも申し訳程度なら、脱力のクライマックスから安っぽい家族愛を押し売りするラストまで終始開いた口が塞がらなかった。
妻と娘を救うためには追跡してきた警官を何の躊躇いもなく殺し、世界の危機を救ったらこれまでの罪は帳消しで、めでたしめでたしとかこのご時世に視野が狭いにもほどがある。
IQの低いお馬鹿アクションであればいいが、中途半端にシリアスを装ってるから嫌悪感しかなく、2時間近くやって何の余韻も印象も残らないある意味凄い映画でした。