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『ロボコップ』(2014年) -★★★☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: RoboCop
製作: 2014年 アメリ
時間: 117
監督: ジョゼ・パジーリ
脚本: ジョッシュ・ゼッツマー ニック・シェンク
音楽: ペドロ・ブロンフマン
出演:  ジョエル・キナマン(アレックス・マーフィ/ロボコップ)
    ゲイリー・オールドマン(デネットノートン博士)
    マイケル・キートン(レイモンド・セラーズ)
    アビー・コーニッシュ(クララ・マーフィ)
    ジャッキー・アール・ヘイリー(リック・マトックス)
    マイケル・K・ウィリアムズ(ジャック・ルイス)
    ジェニファー・イーリー(リズ・クライン)
    ジェイ・バルチェル(トム・ポープ)
    マリアンヌ・ジャン=バプティスト(カレン・ディーン本部長)
    サミュエル・L・ジャクソン(パット・ノヴァック)
    ジョン・ポール・ラッタン(デイビッド・マーフィ)

あらすじ

2028年、巨大企業オムニコープ社がロボット技術を一手ににぎる世界。
デトロイトで愛する家族と暮らす勤勉な警察官アレックス・マーフィーは、勤務中に重傷を負い、オムニコープ社の技術によりロボコップとして新たな命を得る。
驚異的な力を身に付けたアレックスだったが、そのことから思わぬ事態に直面することとなる。 

予告映像 

感想

ポール・バーポーベン監督の出世作ロボコップ』の2014年リメイク版を観る。
監督は『エリート・スクワッド』で第58回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したジョゼ・パジーリャが担当。
主演は『イージー・マネー』『ダーケストアワー 消滅』の新鋭ジョエル・キナマンが抜擢され、共演者にはゲイリー・オールドマンマイケル・キートンサミュエル・L・ジャクソンなどが参加しています。
 
MGMのロゴのライオンが吠えて「ファ!!」っとなる冒頭、海外の紛争地域にロボットが派遣され活動しているのは世相を反映していますが、負傷した警官がロボットとして復活し悪と戦うという大元の部分はオリジナル版と同じ。
ただ社会風刺や血生臭いバイオレンス描写はなりを潜め、良くも悪くも洗練されたクールな映像に仕上がっています。
例えるならオリジナル版が背脂たっぷりのコテコテ豚骨ラーメンで、リメイク版はスープが澄んださっぱり塩ラーメンって感じ。
 
今回はマーフィの家族が物語に大きく関わってくるなどヒューマンドラマに重点が置かれており、米国内でのロボット運用に反対する市民もロボコップに対しては友好的だったり、すっかり善人のイメージが定着したゲイリー・オールドマン演じるドクターがマーフィの為に戦ってくれるなど善き人々に囲まれ鬱屈した展開は皆無。
ドロドロした要素がなくなったので安心して観れる一方、ロボットである事の苦悩など重みは感じ難くなった。
 
アクションシーンに関してもCGが主体となり流血描写も排除された為「身体性」が薄れてしまったのも作品のテーマを考えると残念な気がします。
システムを人の意思が凌駕するなど申し訳程度に要素は入っていますが、これだけ機械化が進んだ現代だからこそ描ける未来を見据えたメッセージ性を盛り込んで欲しかったというのが正直な感想です。
 
それにしても今回のロボコップ、カラーリングがブラックになったのは伏線で、ラストにきちっと回収してくれるので構わんのですが、「MADE IN CHINA」ってのは流石にジョークですよね?。
きちんとやれば良い物だって作りますし、世の中の製品なんて設計はともかく多くは中国で組み立てられているから不思議はないのですが、さすがに兵器の製造拠点をあの国に作るのはマズイでしょう…(;一_一)