あらすじ
第4次非核大戦終戦から数年が経過したA.D.2027。
収賄の嫌疑を掛けられていたマムロ中佐が何者かによって射殺される事件が発生。
彼女もまたかつての恩師であるマムロ中佐の死に疑問を抱いており、成り行きで荒巻の捜査を協力する事となる。
潜入捜査官のパズや特捜刑事のトグサ。
同僚一家の爆殺事件を調べるレンジャーのバトーから情報を得た素子は次第に事件の真相に近付いていく…。
予告映像
感想
(この時点でPSで発売されたゲーム版がなかった事にされてるのが若干悲しい)
本作はスタッフ・キャストを一新して挑む「公安9課結成に至るまでの物語」である。
エピソード1となる「Ghost Pain」は、ある軍人の死に隠され陰謀を暴く形で展開して行きます。
刑事ドラマ然とした神山版の様な爽快感はありませんが、コンピューターウィルスや記憶の改竄、人と機械の境界など攻殻らしいファクターを盛り込んだ物語は地味ながら見応えがあります。
そしてファンであれば出生の秘密にまで言及した若かりし日の人間臭い草薙素子の姿に驚くに違いない。
すっかり完璧超人というイメージが定着してしまった彼女が間違いを犯したり、コロッと騙されるのだから、これを新鮮と言わず何と言おう?。
荒巻、パズ、トグサ、バトー、といった後の公安9課メンバーとの馴れ初めも描かれ、「自分の部隊を持て」と勧められた素子が誰をスカウトしようか思いを巡らせるなど、「ここから物語が始まるぞ!!」というワクワク感を十分に得る事が出来ました。
心機一転リスタートとなった訳ですがプロットは原作者である士郎さんが担当しており、これまでの攻殻に繋がりそうでいて別ルートに分岐しそうなストーリーも大変興味深い。
キャストの変更に関しては声とビジュアルが一致しないのは事実ですが、作品の性質上あのメンバーが声を当ててしまうと別の違和感が生じたでしょうからこの判断は正しかったと思います。
慣れてしまえば問題ないでしょう。