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『レイン・フォール/雨の牙』 ★☆☆☆☆

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原題 RAIN FALL
製作 2008年 日本
時間 111分
原作 バリー・アイスラー
監督 マックス・マニックス
脚本 マックス・マニックス
音楽 川井憲次
出演 椎名桔平(ジョン・レイン)
    長谷川京子(川村みどり)
    ゲイリー・オールドマン(ウィリアム・ホルツァー)
    柄本明タツ
    ダーク・ハンター(トーマス・ペリマン
    清水美沙(優子)
    中原丈雄(川村安弘)
    若松武史(ベニー渡辺)
    小木茂光(長田)
    浜田晃(山本)
    平山祐介(アセット)
    坂東工(健)

あらすじ

かつて特殊部隊に所属しアフガニスタンイラク、南米と戦地を渡り歩いた日系アメリカ人の暗殺者・ジョン・レイン。
彼が北朝鮮を訪れた後に諜報活動の為日本に入国したとの情報を得たCIAアジア支局長・ウィリアム・ホルツァーは東京中の監視カメラを掌握しレインの足取りを追う。
一方レインは国土交通省の高級官僚・川村安弘を自然死に見せ掛け暗殺し、川村が省内から持ち出した極秘データ入りのメモリーステックを奪取する依頼を受け行動を開始していた…。

予告映像


感想

ベストセラー小説を原作とし態々ゲイリー・オールドマンを日本に呼び寄せて撮影したというのに特に盛り上がる事もなくローテンションのままラストまで行ってしまいました。

劇中では逃げるレインと追うCIAの攻防が終始展開するのですが双方からこれと言って危機感を感じないので手の込んだ鬼ごっこをやっているようにしか見えません。
多数の監視カメラから送られてくる東京の映像は中々見応えがあるのですが、こういった描写は既にハリウッド映画で見慣れているので別段新鮮味は無し。
主人公のレインは「ジェイソン・ボーン」シリーズで脚光を浴びた格闘術クラヴ・マカを体得しており、それを披露する格闘シーンも有るには有るのですが、もの凄く少ないのでアクション映画として観るのは止めておいた方が良いでしょう。

こんな微妙な作品に何故か出演してしまった名優ゲイリー・オールドマン演じるCIAアジア支局長のホルツァーもモニタールームでこれといった司令もせず「どうなってる?」「早くしろ!!」「逃げられるぞ!!」と怒鳴り身振り手振りで大暴れしていただけで、とても有能な人物には見えません。
そんな矛盾したキャラなのにゲイリー・オールドマンが演じるだけでもの凄く輝いていて、日本側の役者がその存在感に付いていけていなかったのがまた悲しいです(唯一、柄本明さんは存在感あって良かったです)。

予想通り言うか何と言うか結局最後まで日本映画の枠を越える事が出来ませんでした。
アクション物にしようとしたのか、それともサスペンス物にしたかったのか、はたまたロマンス物を作りたかったのか、全てが中途半端になってしまい非常に残念です。
原作や出演者は悪くないのですから作りようによっては、どうとでもなったと思うのですがね…。