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『バットマンvスーパーマン ドーン・オブ・ジャスティス』(2016年) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Batman v Superman: Dawn of Justice
時間: 152分
製作: 2016年 アメリ
脚本 クリス・テリオ デビッド・S・ゴイヤー
音楽: ハンス・ジマー ジャンキー・XL
    ヘンリー・カビル(クラーク・ケント/スーパーマン
    エイミー・アダム(スロイス・レイン
    ホリー・ハンター(フィンチ議員)
    ガル・ギャドット(ダイアナ・プリンス/ワンダーウーマン
    マイケル・シャノン(ゾッド将軍

あらすじ

バットマンベン・アフレック)は、両親の殺害現場を目撃したという過去のトラウマから犯罪者一掃に力を注ぎ、超人的能力を持つスーパーマンヘンリー・カヴィル)は、その力を人類のために惜しみなく使ってきた。
だが、その破壊力の強大さを畏怖し、戦いに巻き込まれ大切なものを失った人々は、スーパーマンの存在に疑問を抱き始めていた…。

告映像

感想

公開される作品が軒並み記録を更新していくマーベル・コミックと違い、クリストファー・ノーラン監督のダークナイトサーガ後はイマイチ盛り上がらないDCコミックの2大ヒーローが激突する『バットマンvスーパーマン ドーン・オブ・ジャスティス』を鑑賞。
(邦題はクソダサいので本稿ではこのタイトルで行きますのであしからず)

時系列的にはリアル路線と思いきや終盤は実写版ドラゴンボールで人命軽視の都市破壊を見せ付けた挙句、偽善的な場面で締め括って興覚めした『マン・オブ・スティール』の直近であり、前記の大破壊によって会社と部下を失ったバットマンことブルース・ウェインレックス・ルーサーの仕組んだ罠によってスーパーマンへの憎しみを増大させ激突するという筋書き。

批評家から総ツッコミを受けた描写を逆手にとって戦う動機に繋げたのは巧いと思うし、世論を操作してヒーローを危険視させる展開は『ウォッチメン』のようで興味深い。
クリスチャン・ベールからバトンタッチしてバットマンを演じたベン・アフレックも一線を退いたロートル感があって哀愁を感じるし、ぶっちゃけ彼女が最優先でその合間に気まぐれで人々を助けたり助けなかったりするスーパーマンより断然共感できます。

そんな2大ヒーローの関係がレックス・ルーサーの暗躍によって悪化し決戦の火ぶたが切って落とされるところまでは最高に盛り上がるのですが、あろう事かそこから『マン・オブ・スティール』と同じ過ちを犯す残念展開には本当にガッカリさせられました。
CG感丸出しのキャラクターがどんだけ派手なアクションを繰り広げたってこれっぽっちも感動しないし、真面目な話アジトに殴り込んだバットマンの肉弾戦の方がよっぽど興奮できます。

黒幕のレックス・ルーサーにしても場当たり的で稚拙な計画の所為で小物臭が半端なくカリスマ性も皆無。
呼ばれて飛び出るラスボスもデザインに既視感しかなくて全く強そうに見えないのも如何なものか?。
例によって核兵器をポンポン自国内で使用する米国の能天気さも鼻に付くし、バットマンとスーパーマン以上に活躍する飛び入り参加のヒーローなど終盤は主題がブレまくってホント無茶苦茶。

あのオチも続編の為なんだろうけど今回やったことを全否定していて「それでいいのか?」って感じだし、結果ベン・アフレックも「こんなシリーズ嫌だ」と言ったかどうかは分かりませんが監督・主演を任されていたバットマンの新作から降板する意向を示すなど、デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワット』ともども、どうしてこんな事になってしまったのだろうか?。