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『ロックアウト』(2012年) -★★☆☆☆- (ネタバレ含む)

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スタッフ&キャスト

原題: LOCKOUT
製作: 2012年 フランス
時間: 95分
監督: ティーヴン・セイント・レジャー 、ジェームズ・マザー  
脚本: ティーヴン・セイント・レジャー 、ジェームズ・マザー 、リュック・ベッソン 
音楽: アレクサンドル・アザリア
出演: ガイ・ピアース(スノー)
    マギー・グレイス(エミリー)
    ヴィンセント・リーガン(アレックス)
    ジョセフ・ギルガン(ハイデル)
    レニー・ジェームズ(ハリー・ショー)
ピーター・ストーメア(スコット・ラングラル)
    ジャッキー・イド(ホック)
    ティム・プレスター(メース)
    マーク・タンカースレイ(バーンズ)
    ピーター・ハドソン(ジェフ・ワーノック大統領)

あらすじ

冷凍睡眠による囚人管理や徹底した防衛システムの完備で脱獄成功率0パーセントを誇る宇宙刑務所MS-1。
その視察に大統領の娘エミリー(マギー・グレイス)が訪れた最中、隙を付いて囚人が蜂起し所内を制圧、あろう事か彼女を人質に籠城してしまう。
機密漏洩の罪を着せられ囚人としてMS-1への収監が決定していた元CIAエージェントのスノー(ガイ・ピアース)は、大統領からエミリー救出の指令を下される。
頑として指令を突っぱねるスノーだが、MS-1に彼の無実を証明する仲間が収監されていることを知り任務を引き受けるのだが…。

予告映像

感想

監督業はめっきり行わなくなった物の脚本・プロデュース業に関しては恐ろしいまでに精を出すリュック・ベッソンプレゼンツの『ロックアウト』を観る。
 
ハート・ロッカー』『プロメテウス』『アイアンマン3』など脇役を演じる事の多いガイ・ピアースが久しぶりに主役を張り、宇宙に浮ぶ凶悪犯がギッシリ収監された監獄から『96時間』マギー・グレイス演じる大統領の一人娘を救出するっつうお話。
 
どこかで聞いた様な設定だが観終わって特に宇宙が舞台である必要を感じなかったのは私だけだろうか?。
軽口が売りのガイ・ピアース演じる捜査官が嵌められる導入部のシークエンスは実写パートに関してはなかなか良いのだが、『トルク』や『ウルトラヴァイオレット』を彷彿とさせる驚くほどチープなCG全開のチェイスシーンは脱力必至。
 
そんな感じで軽く主人公の紹介をしたら、さっさと宇宙の監獄へ舞台が移される。
人権保護にご熱心な大統領の娘が視察に出向いた所為で、キレキレの悪党が面会中にボディガードから銃を奪って施設を制圧。
そう、この映画で起こる事は全部ヒロインが原因なのである。
 
大統領は捨て駒として主人公に白羽の矢を立てるのだが、呆気なく潜入もバレて「ドンパチ」→「鬼ごっこ」→「かくれんぼ」→「ドンパチ」→「鬼ごっこ」→「かくれんぼ」とワンパターンな展開が続く。
大統領の娘とも思いの外すんなり合流し、敵も勝手に仲間割れして殺し合う、衝撃的なまでのヌルゲーっぷり。
 
例によってベッソン脚本。
最後の詰めの甘さも光る。
軍が総攻撃を掛けるのにわざわざ戦闘機で接近して防衛システムの的になるとか馬鹿か?。
長距離ミサイルとかあるだろ?。
無かったとしても何故先に防衛システムを破壊しないのか?。
 
いやそもそも何でおいそれと近付けない宇宙の監獄に防衛システムが要るのか?。
むしろ内部の暴動を鎮圧する設備を充実させるべきだろう。
 
そして主人公御一行様が、とある作品の聖人さまみたいに身一つで大気圏突破して地球に帰還とかアホか?。
そんな高性能な宇宙服あるなら脱出ポッドなどそもそも不要だろ(呆)。
 
一応、主人公を嵌めた黒幕探しという要素もあるにはあるが、こちらもお粗末でお得感なし。
やりようによっては面白くなっただろうが、いろいろと残念な作品でした。