旧いまここにあるもの

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『ウルヴァリン: SAMURAI』(2013年) -★☆☆☆☆-

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バイオレンス描写などを理由にR指定を受けながら本国でメガヒットを記録している『LOGAN/ローガン』と同じジェームズ・マンゴールドが監督した「ウルヴァリン シリーズ三部作」の2作目が地上波初放送されたので鑑賞。
前作の『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』が酷い出来だった上、『ウルヴァリン: SAMURAI』とかいう恥ずかしすぎるクソダサ邦題に違わぬ「エキゾチックJAPAN」な描写からレンタルする気さえ起きずスルーしていたのですが、案の定、絵面がギャグ過ぎて話が全然頭に入ってきませんでした(苦笑)。

位置関係がシャッフルされた東京都内、唐突に入店するパチンコ屋、簡単に無賃乗車できてパンタグラフがない謎動力で動く新幹線、誰得なラブホテルに外人が大好きなニッジャ、そしてまさかのロボットジジイと、どれもこれも笑わせに来てるとしか思えないふざけた描写ばかりで、そんな中ヒュー・ジャックマンだけが全力シリアス演技をするもんだから、こんなん笑わずにいられるかww

ネットが発達し世界中どこからでも情報を得る事ができるようになったにも関わらず、入念なリサーチを経て作られるはずの大作映画ほどヘンテコな日本描写が無くならない不思議。
「アメコミだし…」と言われればそれまでだが、リアル路線を目指す昨今の風潮にあって、この有様なのだからきっとわざとやっているに違いない。

もっとも長崎に逃れてからの静かなパートは日本人の気質や原爆と平和などの要素を盛り込んで比較的堅調だったし、東京が放射能で汚染されていると騒がれ外国人が倦厭していた3.11から間もない時期に都内でロケを行ってくれたスタッフ&キャストには素直に感謝したいと思う。

それにしてもこの作品、当初『レクイエム・フォー・ドリーム』『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキーがメガホンをとる予定だったのだが、彼が監督していたら一体どんな作風になっていたのだろうか?。