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『スーサイド・スクワッド』(2016年) -★☆☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Suicide Squad
時間: 123分
製作: 2016年 アメリ
出演 ウィル・スミス(フロイド・ロートン/デッドショット)
    ジャレッド・レト(ジョーカー)
    マーゴット・ロビー(ハーリーン・クインゼル/ハーレイ・クイン
    ジョエル・キナマン(リック・フラッグ)
    ビオラデイビス(アマンダ・ウォーラー)
    ジェイ・コートニー(ディガー・ハークネス/キャプテン・ブーメラン)
    ジェイ・ヘルナン(デスチャト・サンタナエル・ディアブロ
    アドウェール・アキノエ=アグバエ(ウェイロン・ジョーンズ/キラークロック)
    アイク・バリンホルツ(グリッグス)
    スコット・イーストウッド(GQ・エドワーズ)
    カーラ・デルビーニュ(ジューン・ムーン/エンチャントレス)
    アダム・ビーチ(クリストファー・ワイス/スリップノット
    福原かれんタツ・ヤマシロ/カタナ)

あらすじ

スーパーマンの出現によってパワーバランスが一変した世界。
政府は第二第三の超人が出現した際の対抗策として、バットマンをはじめとするヒーローたちによって投獄された特殊な力を持つ悪党たちを集め、減刑と引き換えに「スーサイド・スクワッド(自殺部隊)」を結成する。

告映像

感想

休みなのに天気が最悪だったので家で映画を一気観するキャンペーンのラストを飾る『マン・オブ・スティール』からこっち新作を発表する度に評価を下げているDCコミックスのシネマティックユニバースの一端を担う『スーサイド・スクワッド』を鑑賞。

政府が秘密裏に犯罪者で特殊部隊を結成するという手垢のついた設定をアメコミのヴィランでやってのけた「アベンジャーズ」(他社だけど)の悪党バージョン。
監督が犯罪映画やバイオレンス描写に定評のあるデヴィッド・エアーとあって、この凡庸な設定でどんな斬新なアンチヒーロー映画を作ってくれるのかと期待したが、評価通り陳腐なストーリーとお約束展開に心底ガッカリさせられました。

最初の30分に関して言えば各キャラクターの前歴や能力が手際よく描かれており悪くないのだが、その後早々に大事件が勃発してからは変わり映えしないシチュエーションがカタルシスの欠片もないラストまでダラダラと続き失速どころか墜落状態。
ゾンビ兵みたいのがわらわら出てくるわ、お決まりの超兵器で人類が駆逐されそうになるわと悪い意味でアメコミ臭満載。

私情を挟みまくりな自称プロフェッショナルや、得体の知れない存在を利用しようというのに危機管理がなってない政府のお偉方、「機密保持だ」とか言って部下を殺しまくるキチ○イおばさんには「まずお前が責任とって自害しろや!!」と言いたい。

評判のマーゴット・ロビーのハーレクイーンは確かに登場人物の中で頭一つ抜き出た存在感を放っていたが、それはビジュアルの話であってキャラクターとしては口の減らない尻軽女でしかなく、ダントツの知名度を誇るフィアンセのジョーカーも大局が見えていないKYで、どうして名前の通り「最狂のカード」として活躍させなかったのか理解に苦しむ。

極悪人で人殺しと言いつつどいつもこいつもおセンチかつ仲間思いというハリウッド映画にありがちな「悪党詐欺」もそうだが、「あんた誰?」状態の手抜き感の強いラスボス。
そしてお定まりの大ピンチに炸裂する自己犠牲と、大虐殺された民間人の事なんて忘れてハッピーエンドに持ち込む身もふたもないラストなど、開いた口が塞がらずそのまま乾いてしまうくらい素敵な珍作でした。