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『血界戦線』 最終話 「Hello,world!」


という訳で長らく延期されていた『血界戦線』の最終話が1クール遅れでようやく放送されました。
しかしMXはこの期に及んで1週間遅れのネットとあって渋々ニコ動の荒い画面で視聴。
大まかなストーリーは勿論覚えていますが細かな伏線は忘却しており、すっかり冷めてしまった最終回目前のテンションを含め、これだけ間を開けて続き物をやるというのはやはり辛いものがあります。

大混乱に陥るヘルサレムズ・ロッドをオールスターキャストで救うというアニメオリジナル展開は最終回らしい盛り上がりを見せ、原作では取り上げていない「結界」をピックアップした設定もタイトルとのダブルミーニングになっていて個人的には良かったと思う。
失意のレオが立ち上がり世界を救うために走り出す構図も第1話を踏襲しており、仲間と出会い成長したレオの姿が強調されていてGOOD。

その一方で、状況説明などには不親切な部分が多く角が立つ演出には首をかしげるばかり。
例えばクラウスが絶望王に操られ彼の首を絞めるシーンや、それを振り解く為に自分の腕を殴り肩を脱臼させる場面などは見せ方が雑でパッと見何が起こっているかサッパリ解らない。
台詞回しにしても抽象的で本質が掴みにくく、「オレ」と「お前」と「キミ」で誰かを指し示すのでこんがらがること請け合い。
BUMP OF CHICKENの「Hello,world!」が流れるクライマックスもせっかくの見せ場だと言うのに場面の繋がりが妙にチグハグで、ライブラの連係プレーもアリギュラ回に負けていてう~む…。

絶望王に操られていると思われたブラック(ウィリアム)が実は絶望王を受け入れていて、結界を修復して妹が居なくなるくらいなら世界の方が滅んでしまえと絶望するんだけど心のどこかでは希望を求めていて、そこに現れたヒーロー(レオ)が神々の義眼を使いホワイト(メアリ)の想いをブラック(ウィリアム)に伝え、別れを告げた彼女は結界の修復を終えると弟の中にいた絶望王と共に消えてしまうという流れなんだけど、個人的には肝心のあの日の出来事が最後まで語られず仕舞いだったのがどうにも腑に落ちない。
そもそもホワイト(メアリ)がどうして結界と同化しなければいけない状態になったのか?、そして両親はどの様な想いで禁術を使い娘を現世に繋ぎとめたか?、ここをきっちり描いてくれれば関係性だってもう少し解り易くなったのではないか?。

ラストのクラウスとレオの会話は何故か原作第10巻の要素を内包していましたが、変に「妖眼幻視行」の話を盛り込むくらいなら最後までオリジナル展開を貫いて欲しかったというのが率直な感想。
ここでこの台詞使ったら二期が作り難くなるじゃんねぇ…(;一_一)