監督:あおきえい
今を時めくスタッフ陣が送る完全新作オリジナルロボットアニメーション。
いやはやこれは面白いぞ!!。
ストーリーは火星で発見された遺跡の調査に向かった人々がそこに残されたオーバーテクノロジー「アルドノア」を独占、「ヴァース帝国」を名乗り地球を手に入れるべく戻ってくるという『機動戦艦ナデシコ』パターン。
さり気無い日常会話や廃墟の街や砕けた月を当たり前の事として受け入れている少年少女の姿によって世界観の説明を済ませてしまう構成力に脱帽。
元軍人で敵の実力を知り平和ボケした地球の現状を憂いている教師の言葉など、直接的な描写をしないまま戦力差についても言及してしまうのだから恐れ入る。
「ヴァース帝国」側に関しても心優しき姫君と彼女に命を救われた地球人の少年によって一枚岩でない事を示しつつ、姫の犠牲によって侵攻を正当化しようと目論む軍部の存在など密度が半端ない。
これだけの情報を盛り込みながら、ドラマ面でも確りと次回への引きを作るお手本のような第1話でした。
和平の為に地球を訪れていた火星の姫君(顔が映ってないから影武者っぽいけど)が何者かの手によって暗殺された事で停戦は破棄。
「ヴァース帝国」の侵攻が始まり日常が呆気なく崩れ去っていく様は『ガンダムUC』episode.1を彷彿とさせる。
爆風の熱で一瞬にして炭化する人々や、吹き戻しの描写などは鳥肌必至。
しかもBGMが澤野楽曲お馴染みのボーカル曲で全身が「ゾワッ」となりました。
地球侵略に降り立つ宇宙船の光に世界平和の祈りを込める幼き姉弟の姿をラストカットに持ってくるのも実に皮肉が効いている。
戦力差が圧倒的すぎて勝てる気がしないのだけど、地球側のロボットはちゃんと戦えるのだろうか?。
恐らく学徒出陣で主人公たちが戦地に送り込まれる事になるのでしょうがクラスメイトは何人生き残れるかなぁ…。
そういった点を含め次回以降の展開が気になって仕方ありません。
他の作品が霞むほどの完成度。
凄いアニメが始まったぞ!!。