旧いまここにあるもの

Yahoo!ブログ時代のアーカイブ。記事内のリンクが上手く機能しなかったり、タイトルが文字化けしたり、画像のアスペクト比が可笑しいのはダメダメな移行機能の所為。新ブログはこちら→https://imakokoniarumono.hatenablog.com/

『マン・オブ・スティール』(2013年) -★★☆☆☆-

イメージ 1

スタッフ&キャスト

原題: MAN OF STEEL
製作: 2013年 アメリ
時間: 143分
監督: ザック・スナイダー  
脚本: デヴィッド・S・ゴイヤー
音楽: ハンス・ジマー 
出演: ヘンリー・カヴィルクラーク・ケント/カル=エル)
    エイミー・アダムスロイス・レイン
    マイケル・シャノン(ゾッド将軍)
    ケヴィン・コスナージョナサン・ケント
    ダイアン・レインマーサ・ケント
    ローレンス・フィッシュバーンペリー・ホワイト
    アンチュ・トラウェ(ファオラ=ウル)
    アイェレット・ゾラー(ララ・ロー=ヴァン)
    クリストファー・メローニ(ネイサン・ハーディ大佐)
    ラッセル・クロウ(ジョー=エル)

あらすじ

ジョー・エル(ラッセル・クロウ)は、滅びる寸前の惑星クリプトンから生まれたばかりの息子を宇宙船に乗せて地球へと送り出す。その後クラーク(ヘンリー・カヴィル)は、偶然宇宙船を発見した父(ケヴィン・コスナー)と母(ダイアン・レイン)に大事に育てられる。そして成長した彼は、クリプトン星の生き残りのゾッド将軍と対峙(たいじ)することになり…。

予告映像

感想

バットマン』を見事に復活させたクリストファー・ノーランがプロデュースした新生スーパーマン、『マン・オブ・スティール』を観る。
監督は『ウォッチメン』『300』のザック・スナイダー、脚本は『ブレイド』『ダークナイトトリロジー』を手掛けたデヴィッド・S・ゴイヤーが担当し、これまでの『スーパーマン』シリーズの中では最もリアル路線で製作されていますが、主人公が宇宙人という部分は変えようがないので『ダークナイトトリロジー』ほどのリアリティは期待しない方が良い。

個人的には人に育てられながら人とは違うスーパーマン(クラーク・ケント)の苦悩や、人々から畏怖されながらも地球を救うスーパーヒーローの硬派なドラマを期待していたのですが、思いの外あっさりと受け入れられるもんだからビックリした。
破壊された街に降り立つスーパーマンを見て、その活躍も知らず目の前で同僚が殺されまくった女性が「彼のお陰ね」と呟くのだが、流れとしてどー考えたって可笑しい。
幼少期のエピソードや育ての父とのドラマをもっと丁寧に描いてくれれば深みが増したと思うが、ヒロインとのロマンスを含め表層をなぞっただけで踏み込みが足りず終始軽い印象を受けた。
 
アクションシーンは完全に『ドラゴンボール』でクライマックスでは民間人を巻き込みまくった超迷惑な戦いを展開。
人類を守ると言いながらスーパーマンは逃げ遅れた人々が居たであろうビルに敵を吹っ飛ばして次々と破壊。
それでいてヒロインや子連れの親子だけは救うのだから「おいおい」って感じだ。
全編通して動きがカートゥーン的で重量感が伴っていないのも問題で、吹っ飛ばして殴りあってまた吹っ飛ばす、まるで『大乱闘 スマッシュブラザーズ』だ。
トランスフォーマー』と同じでやってる事は派手だが全てが大味で印象に残らず、CG臭丸出しだからこれといった感動もない。
 
単純にアトラクションムービーとして観れば楽しめるが、スタッフのネームバリューに見合う内容とは言えず、ラストも「これで終わりかよ」といった幕引きで『ダークナイト』や『ウォッチメン』のような余韻も感じなかった。