スタッフ&キャスト
原題: CHRONICLE
製作: 2012年 アメリカ
時間: 84分
監督: ジョシュ・トランク
脚本: マックス・ランディス
脚本: マックス・ランディス
音楽:
出演: デイン・デハーン(アンドリュー)
アレックス・ラッセル(マット)
マイケル・B・ジョーダン(スティーブ)
マイケル・ケリー(リチャード・デトマー)
アシュリー・ヒンショウ(ケイシー)
アレックス・ラッセル(マット)
マイケル・B・ジョーダン(スティーブ)
マイケル・ケリー(リチャード・デトマー)
アシュリー・ヒンショウ(ケイシー)
あらすじ
家では病気の母の看病と酒浸りの父に暴力を振るわれ、学校では苛められている高校生のアンドリュー(デイン・デハーン)は念願のビデオカメラを手に入れ日々の記録を始める。
最初の内は遊び半分でその力を用いていたのだが、ある出来事を切っ掛けにアンドリューはその力にのみ込まれていく…。
予告映像
感想
何時の間にやら製作されていた実写版『AKIRA』…もとい!!。
新鋭ジョシュ・トランク監督の長編デビュー作『クロニクル』を観る。
若手を起用し比較的低予算で製作されながらも、本国ではその凝った映像とストーリーでスマッシュヒットを記録した話題作なのですが、マトモな配給会社がない我が国では都市圏限定公開となり知名度は今一つ。
特殊な力を手に入れた少年たちの姿を『ブレアウィッチプロジェクト』や『クロバーフィールド』でお馴染みの「ファウンド・フッテージ形式」で描いた本作は、監督が参考にしたと公言しているだけあって随所に『AKIRA』へのオマージュが散りばめられています。
主役のアンドリューを演じたデイン・デハーンのデコの広さや気弱な少年が力にのまれ暴走していくという設定は完全に鉄雄だし、病院での覚醒シーンや患者衣着て暴れ回るシーンなど元ネタを知っていると「ニヤリ」とさせられる。
(『LOOPER/ルーパー』のライアン・ジョンソン監督といい、最近大友作品を手本にする人多いですね)
無論、単に『AKIRA』をコピーしただけでなく、今時の若者にスポットを当てた人間ドラマも確りと盛り込まれており、
内向的なアンドリュー。人気者のスティーヴ。理知的なマット。
親しくなるはずのない3人が秘密を共有する事で友情を育み、その秘密によって破滅していく様がとにかく切ない。
正直アンドリューが報われなさすぎで辛いし、あのクソ親父にもはらわたが煮えくり返るのですが、最後にあのシーンがあったのでほんの少しだけ救われた気がします。
サイキック物ですが人と人の繋がりを描いた普遍的な物語であり、作品の性質上「力の正体」など謎の部分は謎のまま終わってしまうのですが、84分という本編時間が嘘に思えるくらい見応えのある作品でした。