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『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』(2013年) -★★★☆☆-

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製作: 2013年 日本
時間: 116
原作: Magica Quartet
監督: 宮本幸裕
脚本: 虚淵玄
音楽: 梶浦由記
声の出演:

あらすじ

とある地方都市・見滝原に暮らす、 鹿目まどか美樹さやか巴マミ佐倉杏子、の4人は魔法少女として日夜"ナイトメア"と呼ばれる人々の夢を媒介にして現れる怪物と戦い街の平和を守っていた。
そんなある日、彼女たちの通う学校に5人目の魔法少女暁美ほむらが転校してくる。
すぐに打ち解け友達になる面々。
楽しい学校生活。温かい家族が待つ家。そして大切な仲間たち。
満ち足りた日々が過ぎて行く中、ただ1人、暁美ほむらだけは言い知れぬ違和感を抱いていた…。

予告映像

感想

アメコミ」における『ダークナイト』のように、それまでの「魔法少女」の概念を覆した『魔法少女まどか☆マギカ』待望の完全新作劇場版。
先ごろ前後編で公開されたTVシリーズを再構成した劇場版や、MXでの再放送をスルーしたのでこの作品と向き合うのは2年前に放送された最終回以来となります。
 
感想はというと、これをネタばれなしで語るのが非常に難しいですね(汗)。
注意書きした上で語るという手もありますが、今回は極力ネタばれなしで書きたいと思います。
 
要するに今回は副題が示す通り
「"誰"が"何"に対して叛逆(はんぎゃく)したか」
というお話。
 
鹿目まどか美樹さやか巴マミ佐倉杏子、暁美ほのか、が共闘する夢の様な導入部。
多くの視聴者が本放送前に『魔法少女まどか☆マギカ』というタイトルからイメージしたのはこういう展開だったのではないでしょうか?。
 
しかし、我々はこの作品がそのような物語でない事を知っています。
何故また世界がループしているのか?。
どうして世界を改変し人々の記憶から消え「理」となったはずの「まどか」が存在しているのか?。
それらの謎が衝撃の真実と共に明らかになっていきます。
 
実写カットを織り交ぜた劇団イヌカレーによる斬新な映像を筆頭に表現はよりアヴァンギャルドな方向にシフト。
影絵少女や、奇々怪々な構造物など、物語の設定を含め『少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録』を彷彿とさせます。
 
作画面も劇場版の名に恥じない素晴らしいクオリティとなっておりキャラクターの愛らしさも当社比120%アップ。
クラシックバレエをイメージした新規変身シークエンスや、マミさんVSほむほむのガン=カタを駆使した戦闘シーンなど圧巻。
(それにしてもほむほむの能力ですら仕留められないとか絶好調のマミさんって最強じゃないの?)
 
中盤以降は全てがネタばれになるので書けませんが、怒涛の展開で終始圧倒されっぱなし。
一瞬でも気を抜くと
「わけがわからないよ」
となるので要注意。
 
TVシリーズは「愛」と「自己犠牲」による救済で締め括られましたが、今回はその選択によって残された者の「想い」の行方がテーマと言えるでしょう。
 
キャッチコピーの
「希望か、絶望か。」
という言葉が示す通り、この結末はハッピーエンドか?。それともバッドエンドなのか?。
 
どう捉えるかによって評価が大きく変わりそうですが、個人的には蛇足とまでは言わないまでも、あれだけ綺麗に終わったラストをもう一度引っ繰り返す必要があったか疑問である。
 
あの2人が真の意味で対等な存在になった事は意義深いと思いますが、どうにも着地点がスッキリせず「終わった!!」という気がしない。
そもそも今回の劇場版[新編]であって[完結編]とは名乗っていないんですよね。
三部作と銘打っていましたが本当にこれで終わりなのだろうか?。
 
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