第1章 「翼竜は舞い降りた」
神聖ブリタニア帝国が日本に電撃侵攻してから数年。戦線は後退し敗戦の色が濃くなる中、自国民の派兵・戦死を避けたい首脳部は敵性外国人と見なされたイレブン(日本人)によって構成された外人部隊「wZERO」を組織し最前線に投入する。家族の市民権と引き換えに捨て駒として散って行く隊員達。そんな部隊で唯一生き残った少年・日向アキトは、イレブンを差別しない司令官レイラ・マルカルと共に過酷な戦いに身を投じて行く…。
今回メカ・キャラデザインのスタッフはそのままに監督・脚本・音楽・作画・キャストはほぼ一新されています。
時間軸はTVシリーズ1期と2期の間に存在する空白の1年間にまで遡り、舞台は日本からE.Uに移されブリタニアと戦争状態にあるE.U.に暮らすイレブン達によって作られた外人部隊の活躍を軸に、そこに所属する死を望む少年アキトと、元ブリタニア貴族にして「wZERO」部隊司令官・レイラにスポットを当てヨーロッパ戦線で起こったもう一つの「ギアス」の物語が描かれる。
例によって日本語を喋りながら日本人を罵倒する台詞の数々の違和感が半端なく、見た目にしても認識票を確認せずとも何となく「イレブン」だと解りそうな気もするのですが、まぁこの辺りはアニメの限界ですね。
そもそも日本人の髪が紺色とかツッコミ出したら切りがありません(苦笑)。
CGが主体になった戦闘シーンは実にスピーディーで、ワンカット長回しで展開するアクロバティックなアクションシーンは迫力満点。
人によっては手描きではない事に拒否感を抱くでしょうが、担当チームが元々アニメ屋なので「らしい」振り付けがされていて爆煙や水飛沫の処理も素晴らしい。
居場所を求め戦うレジスタンスとの出会い。
ヒロインのレイラに「俺は1度死んだ」と告げる謎多き主人公・アキト。
さまざな伏線。特にシンが回想したアキトとの過去など気になる点が多々ありますが、この第1章はあくまで導入部であり世界観の説明に徹した印象で、その辺りは衝撃的かつ挑発的な展開で次回への期待を煽りに煽った「STAGE1 魔人 が 生まれた 日」のインパクトには及ばなかったなと感じます。
今回の物語は全4章で構成されるようですが、TVシリーズに負けないくらい登場キャラクターが多い上、第2章からはスザクやC.C.まで絡んで来るとの事で、それぞれのドラマがきちんと描かれるのか不安で仕方ない。
ホントTVシリーズみたいに伏線回収しないまま終わるのとかは勘弁して欲しいですね…。