第4章 「憎しみの記憶から」
ユーロ・ブリタニアが仕組んだ情報操作によって大混乱に陥るE.U.圏。
事態を収拾すべく「ワイヴァン隊」は発端となった大量破壊兵器が搭載された敵飛行船の破壊に向かうのだが彼らの前に部下の復讐を誓うアシュレイ・アシュラが立ちはだかり、手薄になったレイラたちの暮らすヴァイスボルフ城にはシン・ヒュウガ・シャイングの駆るヴェルキンゲトリクスが迫っていた…。
第3章と連続公開となった『コードギアス 亡国のアキト』激動の第4章。
延長戦が決定し余裕ができたかと思えばそんな事はなく、クライマックスに向け超高速で物語が進展していきます。
もう出ないかと思ったガンギマリなルルーシュ…じゃなくてジュリアスキングスレイさんとスザクがカメオ出演するサービスシーンあり、パラレルワールドであるギアスの世界観を補完するE.U.とブリタニアの過去の因縁に言及する場面あり、レイラを戦意高揚の道具に利用し民衆の支持を集める軍部の政治的思惑ありで内容ギッシリな上、キャラクターの心情の変化や成長まで盛り込んで満漢全席もいいところ。
戦闘シーンに関しては赤いのに咬ませ犬だったアフラマズダ戦のC縦横無尽なカメラワークを筆頭に、レバー・アクションのライフルで砲台を破壊しデタラメな速度で地雷原を駆け抜けるヴェルキンゲトリクスが最高に格好良い。
これだけやってストーリーが破綻しないのは流石という他ないのですが、時間の圧縮感だけはどうにもならずアキトたちが消息不明になってから戻ってくるまでの期間が視聴者目線だとあっという間で「帰ってきた!!」感がなかったのは非常に残念。
ここはもう一章くらい追加した方が良かったのではないか?。
恩師に裏切られても他人を信じる事を止めないレイラと、欲に塗れた醜悪な人類に絶望し破滅を望むシン。
「アポロンの馬車」を兵器転用し世界中に屍の山を築くというシンの最終目的が語られましたが、ギアスでここまで破滅思想なキャラってのも珍しい気がする。
決戦を目前に人間関係を整理し、
兄の呪縛から抜け出し大切な人を守る決意を固めたアキトと、そんな弟から全てを奪い世界を滅ぼそうとするシンの戦い。
というシンプルな構図に持って行ったところで物語は最終章に続く。
敵だったはずのアシュレイが瞬く間に準主役に登り詰めたり、ユキヤが死亡フラグを即行回収するなど大波乱でしたが、レイラのギアス能力(ギアスキャンセラー?)や第3章に登場した「時空の管理者」など残された謎はきっちり解明されるのか?
ぶっちゃけTVシリーズも一部設定が丸投げのまま終わったんで心配です…。