スタッフ&キャスト
製作: 2009年 日本
時間: 125分
予告映像
感想
遊星からの物体を発見するでも、食料・燃料が底を尽き揉めるでも、登場人物の中に1人殺人鬼が紛れこんでいる訳でもなく、 究極の僻地・南極にある「ドームふじ基地」に派遣された8人の男達のむさ苦しい共同生活を笑いを交えて描きます。
「朝のトイレ渋滞」・「マイナス70℃での全裸撮影会」・「雪原にかき氷シロップでラインを引いて野球大会」・etc.
カメラの前で繰り広げられる暇を持て余した男たちの生態は、さながらショートコントを観ている様。
そして生物の侵入を拒み続ける極限の地で振舞われる場違いなほど家庭的な料理の数々。
家では家事をしない堺雅人さん演じる西村が日々の献立に悪戦苦闘しながら仲間の空腹を満たしていく様は、さながら大家族のお母さんである。
食料は缶詰・乾物中心。生活に必要な水は氷を採取して精製。寒過ぎてペンギンもアザラシも風邪のウィルスすら居ない。更に日本への通話料は1分740円。などなど。
「南極基地あるある」とも言える小ネタも満載で面白い。
中盤には日本に残して来た家族や恋人とのすれ違いや、隊員同士の一悶着も用意されているのですが、そこまで深刻にならず最後は「ちゃんちゃん」と言った感じで「ゆる~く」終わる。
とにかく本作に過度なドラマやメッセージ性を求めるのは筋違い。
これは南極という地で繰り広げられる日常系作品なのです。