旧いまここにあるもの

Yahoo!ブログ時代のアーカイブ。記事内のリンクが上手く機能しなかったり、タイトルが文字化けしたり、画像のアスペクト比が可笑しいのはダメダメな移行機能の所為。新ブログはこちら→https://imakokoniarumono.hatenablog.com/

『南極料理人』(2009年) -★★★★☆-

イメージ 1

スタッフ&キャスト

製作: 2009年 日本
時間: 125分
原作: 西村淳
監督: 沖田修一 
脚本: 沖田修一
音楽: 阿部義晴 
出演: 堺雅人(西村淳(調理担当))
    生瀬勝久(本さん(雪氷学者))
    きたろう(タイチョー(気象学者))
    高良健吾(兄やん(雪氷サポート))
    豊原功補(ドクター(医療担当))
    西田尚美(西村の妻・みゆき)
    古舘寛治(主任(車両担当))
    小浜正寛(平さん(大気学者))
    黒田大輔(盆(通信担当))
    小野花梨(西村の娘・友花)
    小出早織KDDインマルサットオペレータの清水さん)
    宇梶剛士(スズキ)
    嶋田久作(船長)

あらすじ

西村(堺雅人)は南極の昭和基地からも遠く離れた陸の孤島・南極ドームふじ基地に料理人として派遣される。
妻(西田尚美)と娘を置いての単身赴任生活で、彼は8人の男性南極越冬隊員たちの胃袋を満たすという大役を任される。

予告映像

感想

BSで放送された何時もニコニコ堺雅人さんを始めとする個性派俳優によるソリッド・シチュエーション・ハートフルコメディ(笑)『南極料理人』を録画観賞。
 
遊星からの物体を発見するでも、食料・燃料が底を尽き揉めるでも、登場人物の中に1人殺人鬼が紛れこんでいる訳でもなく、 究極の僻地・南極にある「ドームふじ基地」に派遣された8人の男達のむさ苦しい共同生活を笑いを交えて描きます。
「朝のトイレ渋滞」・「マイナス70℃での全裸撮影会」・「雪原にかき氷シロップでラインを引いて野球大会」・etc.
カメラの前で繰り広げられる暇を持て余した男たちの生態は、さながらショートコントを観ている様。
 
そして生物の侵入を拒み続ける極限の地で振舞われる場違いなほど家庭的な料理の数々。
家では家事をしない堺雅人さん演じる西村が日々の献立に悪戦苦闘しながら仲間の空腹を満たしていく様は、さながら大家族のお母さんである。
 
食料は缶詰・乾物中心。生活に必要な水は氷を採取して精製。寒過ぎてペンギンもアザラシも風邪のウィルスすら居ない。更に日本への通話料は1分740円。などなど。
「南極基地あるある」とも言える小ネタも満載で面白い。
 
中盤には日本に残して来た家族や恋人とのすれ違いや、隊員同士の一悶着も用意されているのですが、そこまで深刻にならず最後は「ちゃんちゃん」と言った感じで「ゆる~く」終わる。
とにかく本作に過度なドラマやメッセージ性を求めるのは筋違い。 
これは南極という地で繰り広げられる日常系作品なのです。