代表作『MOONLIGHT MILE』で近未来を舞台に大国の思惑が渦巻く宇宙開発競争をリアルに描き高い評価を得た太田垣康男さんが、そちらを休載し現在全力で取り組んでいる『機動戦士ガンダム サンダーボルト』が満を持して単行本化されました。
ア・バオア・クーへの補給路という軍事的重要ポイント「サンダーボルト宙域」を巡り、故郷を破壊された志願兵で構成された連邦の「ムーア同胞団」と、戦傷によってハンデを負った隊員達によって構成されたジオンの「リビング・デッド師団」の戦いが描かれます。
2人の男が戦場で邂逅し一瞬にして互いを好敵手として認める展開が熱い!!。
少年ではなく青年を主人公に据えヒーローチックなMSも不在。
愛憎入り乱れる人間関係や、『MOONLIGHT MILE』譲りのリアリティ溢れる宇宙描写など、まさに大人向けと言える内容になっており、緻密なミリタリー描写や量産機が活躍する展開から『08小隊』や『MSイグルー』が好きな人は間違いなく嵌るでしょう。
気が早いですがこれを映像化するなら手描きアニメより『MSイグルー』と同じ全編フルCGの方がマッチしそうですね。
アニメ化が発表されたとは言え『THE ORIGIN』はキャスティング面などハードル高そうですし、こちらの方が現実的な気がします。