旧いまここにあるもの

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原作.入間人間 作画.佐藤敦紀 「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん とっておきの嘘」 (角川コミックスエース)

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10年前に誘拐事件と殺人事件が起きた、ここ名岐町では、
実は今も誘拐事件と連続殺人事件が起きている。
町がそんな不穏で不安な空気に包まれる中、
"まーちゃん"こと御園マユは、誰とも交わらず元気に生きていた。

でも大丈夫。
周りの空気が読めなくても、
僕こと"みーくん"が久しぶりに再会したキミを、楽しく面白く支えていくから。
嘘だけど。
でも"まーちゃん"、まさかキミが幼い姉弟を誘拐した犯人だったなんて…ね。
現在実写映画も公開されているライトノベル『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』のコミカライズ版を購入。
私は『みーまー』初心者なので原作と比べる事は出来ませんが読んでいて単純に面白かったです
 
タイトル通りこの作品は過去のトラウマによって精神的に「壊れたヒロイン」「嘘つきな主人公」を軸に物語が展開して行きます。
全体的な雰囲気は乙一さんの作風に通じる所があり、当たり前の様に犯罪を犯すズレた登場人物たちや、あるフレーズを意図的に「××」と表記する独特の台詞回しなど読んでいてグイグイ惹き込まれます。
 
世間一般の価値・倫理観とは相容れない為、拒絶反応を起こす人もいるでしょうが
「世の中を斜めから見た物語
が大好物な私の様な人間には堪らないものがあり、まーちゃんの壊れっぷり(と可愛さ)も素晴らしいの一言。
 
読んでいて間違っても楽しい気分にはなりませんが、決して鬱にはならない不思議な魅力を持った作品でした。