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『ダークナイト』(2008) -★★★★★- 微妙なネタばれ有り。

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原題 THE DARK KNIGHT
製作 2008年 アメリ
時間 152分
監督 クリストファー・ノーラン
脚本 ジョナサン・ノーランクリストファー・ノーラン
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワードハンス・ジマー
出演 クリスチャン・ベイルブルース・ウェインバットマン
   マイケル・ケイン(アルフレッド)
   ヒース・レジャー(ジョーカー)
   ゲイリー・オールドマン(ゴードン警部補)
   アーロン・エッカート(ハービー・デント検事/トゥーフェイス
   マギー・ギレンホール(レイチェル・ドーズ)
   モーガン・フリーマン(ルーシャス・フォックス)
   エリック・ロバーツ(マローニ)
   ネスター・カーボネル(ゴッサム市長)

あらすじ

犯罪が絶える事の無い巨大都市ゴッサム・シティ
ブルース・ウェインバットマンとして日々犯罪者と戦い、警官のジム・ゴートン、そして検事ハービー・デントの力を借り街に巣食う犯罪組織根絶に動きだす。
だがそんな彼等の前に不敵な笑みを浮かべた謎の犯罪者ジョーカーが現れる。
彼はTVを通じバットマンは正体を明かせ、さもなくば一般人を殺す」と挑発するのだった…。

予告映像


感想

まぁ~~~~~~~~~~なんとも濃厚な作品だこと。

前作『ビギンズ』では全体的にティム・バートンの亡霊(笑)的ファンタジー要素を含んでいたのだが、本作『ダークナイト』はアクション・ストーリー・演出どれを取っても普通の映画として仕上げられていた(別にアメコミを蔑んでる分けじゃないよ)。
バットマンの装備も更にリアリティが増しアクションもより実践的。
ゴッサム・シティなんて完全に実在するアメリカの1都市だったし、遂にバットマンは中国まで遠征(このシークエンスは『M:I Ⅲ』の様でした)、完全に現実と地続きの世界として描かれており。
クリストファー・ノーラン監督は題名から『バットマン』の名を廃した様に、アメコミ原作である事を意識せず自らの色に染め、本作を生み出したのでしょう。


残念ながら本作『ダークナイト』が完成した作品としては遺作になってしまったヒース・レジャー
(正確にはテリー・ギリアム監督作『パルナッサス博士の想像力』を撮影中だった)
かつてティム・バートンが監督した『バットマン』において、ジャック・ニコルソンが怪演した気狂いピエロ的ジョーカーの存在に臆する事なく、新たなジョーカー像を生み出してくれた。

ジャック・ニコルソンの浮世離れしたジョーカーを悪夢的恐怖と言うならば、ヒース・レジャーのジョーカーは人間誰しもが持っているある一面を凝縮したリアルな恐怖を感じた。


常にジョーカーの影に隠れて話題に上がらないが今作ではトゥーフェイスも登場する(ネタばれじゃないよ)。
演ずるはアーロン・エッカート!!、これまた好きな演者キタ~!!。
意外に彼も本作の核心に係る人物だったりする。


この2人は間違いなくブルース・ウェイン(バットマン)よりも存在感を感じたし、監督も力を入れて描いていた。
まぁ今作でバットマンは受け身だからしょうがないんだけどね。
魅力的な悪役はこういった映画にとって重要なファクターなのだと改めて実感する。

ジョーカーの仕掛けたゲームによってゴッサムの人々は試され」

トゥーフェイスによってバットマンは真の意味でバットマンになる」

「英雄として死ぬか、生きて悪に染まるか」

刮目して鑑賞して頂きたい!!。