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『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年) -★★★☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Kong: Skull Island
時間: 118分
製作: 2017年 アメリ
監督: ジョーダン・ボート=ロバーツ
脚本 ダン・ギルロイ マックス・ボレンスタイン デレク・コノリー
出演 トム・ヒドルストン(ジェームズ・コンラッド
    ブリー・ラーソン(メイソン・ウィーバー
    サミュエル・L・ジャクソン(プレストン・パッカード)
    ジョン・グッドマン(ビル・ランダ)
    ジン・ティ(エンサン)
    ジョン・C・ライリー(ハンク・マーロウ)
    トビー・ケベル(ジャック・チャップマン)
    ジョン・オーティス(ビクター・ニーブス)
    コーリー・ホーキンス(ヒューストン・ブルックス
    ジェイソン・ミッチェル(ミルズ)
    シェー・ウィガム(コール)
    トーマス・マン(スリフコ)
    ユージン・コルデロ(レノス)
    MIYAVI(グンペイ・イカリ)

あらすじ

神話の中だけの存在とされてきた髑髏島が実在することが判明し、未知の生物の探索を目的とする調査遠征隊が派遣される。島内に足を踏み入れた隊員たちは、あちこちに散らばる骸骨や、岩壁に残された巨大な手跡を発見する。やがて彼らの前に、神なる存在である巨大なコングが出現。隊員たちは為す術もなく、凶暴な巨大生物から逃げ惑うが…。

告映像

感想

中国企業に買収され先行き不安なレジェンダリーが手掛ける『ギャレゴジ』と同じ世界観で展開する「モンスターバース計画」第二弾にしてアメリカが誇る世界的キャラクター「キングコング」シリーズ最新作。
秀逸な邦題と日本版ポスター、そして「この島で、人類は最弱。」という完璧なキャッチコピー。
ぶっちゃけ、これが全てで、良くも悪くも予告編やあらすじ以上の事は起こりません(苦笑)。

映画好きでも何でもない奴らは「邦題がダサい」などと批判していますが、本当にダサいのは『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』や『ワイルド・スピード ICE BREAK』などであって、本作ほど内容に忠実なタイトルはないでしょう。

アメリカがベトナムからの撤退を決定した1973年。
NASAが打ち上げた人口衛星によって南太平洋上に浮かぶ謎の島が発見される。
ソ連によって察知・探索される前に、その地に眠る天然資源や地質調査を行うべく島へと派遣される調査隊。
だがそこは未だかつて遭遇したことのない巨大生物の領域だった…。

シリーズで同じみの「髑髏島(スカルアイランド)」を舞台に『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』(クモンガ友情出演?)や『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』をハードなテイストにして『地獄の黙示録』のエッセンスを加えながら『ジュラシックパーク』的なサバイバルをやったような作品。
ギレルモ・デル・トロと同じガチオタ臭がプンプンする新鋭ジョーダン・ヴォート=ロバーツ監督が趣味と実益を兼ねて作り上げた金のかかった超B級映画であり、数々のジャンル映画からの引用やオマージュ、モブキャラたちの地味にエグイ死に方、サミュエル・L・ジャクソンの例のセリフの使いどころなど、ギークなファンが喜ぶ要素を詰め込みつつ、最後はアメリカ人が大好きな家族愛をさり気無く盛り込んでしまうのだから、この監督なかなかどうして抜け目ない。

ただオタクじゃない観客がこの内容で喜ぶかは微妙なところで、全編ほぼ同じロケーションで変わり映えせず、登場人物のドラマも淡泊ならヒロインとのロマンスといった大衆受けする要素も一切無し。
あくまで主役は「(キング)コング」であり、主演のトム・ヒドルストンですら実質脇役扱いとあって、合わない人は合わないでしょう。

ちなみにエンドロール後に『マーベル・シネマティック・ユニバース』同様、次回作への引きがあるので要注意。
キングコングの映画なのに美味しいところを東宝怪獣が持って行っていいの?、と心配になるのですが、取り敢えず途中で帰った奴ざまぁww」。