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『グレートウォール』(2017年) -★☆☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: The Great Wall
時間: 103分
製作: 2017年 中国・アメリ
脚本 カルロ・バーナード ダグ・ミロ トニー・ギルロイ
出演 マット・デイモン(ウィリアム・ガリン)
    ジン・ティエン(リン・メイ司令官)
    ペドロ・パスカル(ペロ・トバール)
    ウィレム・デフォー(バラード)
    アンディ・ラウ(ワン軍師)
    ルハン(ポン・ヨン)
    チャン・ハンユー(シャオ将軍)
    ワン・ジュン(カイ皇帝)

あらすじ

金と名声のためだけに強大な武器を求めて世界を旅し、万里の長城へとたどり着いた傭兵ウィリアム。
だがそこは60年に一度現れる圧倒的な敵を迎え撃つ最前線であり、団結して戦う兵士たちの姿を目の当たりにしたウィリアムは自分の生き方を見直し、彼等と共に戦う道を選ぶのだった

予告映像

感想

チャイナマネーに物を言わせ巨額の費用を投じて制作された『グレートウォール』をAmazon prime videoで鑑賞。

お粗末な修復工事で話題をさらった「万里の長城」が実は怪物の進行を阻止する為のものだったという、とんでも設定一本勝負な午後ロー視聴者必見の珍作。
『HERO』や『LOVERS』といった武侠映画で世界を沸かせたチャン・イーモウが監督したとは思えないチープな映像に、半世紀以上戦略を練ってきた癖に兵士を怪物の群れの中にバンジーさせる意味不明な戦法をとるゴレンジャーみたいな中国の戦隊部隊と、これは相当なおバカ映画である。

国のイメージアップに躍起な中国からこういうぶっ飛んだ作品が出て来たというのは面白いが、登場する中国兵がどいつもこいつも教養のないアホばかりで「彼を知り、己を知れば、百戦して危うからず」とは孫子の教えであった筈だが、それを異人に教わるとか今日までお前らは何を勉強してきたんだって話。
ご都合主義とツッコミどころしかない稚拙な脚本に、侮辱以外の何ものでもない間抜けな皇帝の描かれ方など、真面目な話こんなものを作ってスタッフはお上に粛清されなかったのだろうか?。

マット・デイモンウィレム・デフォーキングコング 髑髏島の巨神』や『パシフィック・リム:アップライジング』と大売り出し中のジン・ティエンに、ベテランのアンディ・ラウといった米中の有名どころもその魅力を発揮する事なく、怪物との対決もそれに付随するアクションも印象に残らない、なんとも薄っぺらい作品でした。