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『キングスマン』(2015年) -★★★★☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Kingsman: The Secret Service
製作: 2014年 イギリス
時間: 129分
監督: マシュー・ヴォーン
音楽: ヘンリー・ジャックマン マシュー・マージソン
出演: コリン・ファース(ハリー・ハート/ガラハッド)
    マイケル・ケイン(アーサー)
    タロン・エガートン(ゲイリー・“エグジー”・アンウィン)
    マーク・ストロング(マーリン)
    ソフィア・ブテラ(ガゼル)
    マーク・ハミル(アーノルド教授)
    エドワード・ホルクロフト(チャーリー)
    サマンサ・ウォーマック(ミシェル)
    ジェフ・ベルディーン
    ビョルン・フローバルグ(スウェーデン首相)
    ハンナ・アルストロム(スウェーデン王女)
    ジャック・ダベンポート(ランスロット)

あらすじ

ブリティッシュスーツを華麗に着こなす英国紳士のハリーは、日夜世界平和の為に活動する秘密組織「キングスマン」の一員だった。
ある日「キングスマン」の一員が何者かに殺され、その代わりに新人をスカウトすることになったハリーは、かつて命を助けてもらった恩人の息子で、密かにその成長を見守っていたエグジーキングスマンの候補生に抜擢する。
一方、世界各国で頻発する人々が狂暴化する事件の首謀者にして「キングスマン」の一人を葬ったIT長者のヴァレンタインは、画期的な製品を発表する裏で前代未聞の人類粛正計画を実行に移そうとしていた…。

予告映像

感想

原作マーク・ミラー×監督マシュー・ヴォーンの『キック・アス』コンビが往年の『007』シリーズをリスペクトしたケレンミたっぷりのスパイ映画をこしらえた!!。
洒落っ気と茶目っ気と数々の映画ネタと不謹慎な笑いとちょっぴりの下ネタで構成されており、生真面目な人には向きませんが「楽しければ万事OK!!」というスタンスであれば嵌ること請け合い。

世のスーツ&おじ様萌えな女子はコリン・ファースの姿だけでご飯3杯はイケるでしょうし、これまでのイメージを払拭する見事なアクションはポスト、リーアム・ニーソンを予感させます。

キャラクターも大変魅力的で主人公サイドはもとより悪役が際立っているのが素晴らしく、サミュエル・L・ジャクソン人類粛正を目論むキレたIT富豪や、ソフィア・ブテラ演じる義足にナイフを仕込んだ殺し屋なんかは、まさに往年の007イメージである。

登場する秘密兵器も「仕込み靴」や「ライター型爆弾」。
「毒薬ペンシル」に「電撃指輪」。
そして予告でも印象的な「防弾傘」など懐かしさ満点。

キングスマンのコードネームが円卓の騎士というのも中二心を擽られ、「ジェームズ・ボンド?」「ジェイソン・ボーン?」「ジャック・バウアー」の掛け合いや、パグの「どうする? アイフル~」(古い)に、スウェーデン人に怒られないか心配な王女の「後ろの穴でヤッていいわ」発言などなど、流石マシュー・ヴォーンと言わざるを得ない。

キック・アス』譲りの宗教右翼が集う教会での大虐殺に、エルガーの威風堂々と共に炸裂する捧腹絶倒の生首花火といった過激なシーンは、身勝手な差別主義者や権力者を標的とする事で嫌悪感を抱かないよう配慮されており、リッチモンドの「血を見ると吐いてしまう」という自己紹介や、エグジーが武器庫でライターをちょろまかそうとするシーンなど、散りばめられた伏線がその後の展開で確り生きてくるのもお見事!!。

キャッチコピーに偽りなしのキレッキレな痛快娯楽作!!。
本作のスマッシュヒットを受け続編も決定しているそうですがマシュー・ヴォーン監督は『キック・アス』しかり、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』しかり、2作目で降板する事が多いので今度は続投してくれる事を期待しています。