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平成ガメラシリーズのサントラ大人買い。

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言わずと知れた特撮映画、ひいては日本SF映画史に残る金字塔として高い評価を得ながら、それに見合った興行収入を叩き出せず4作目が作られる事なく終了した「平成ガメラシリーズ」のサントラを3作分まとめてドーンと購入。
音楽を手掛けたのは『ガンダムW』や『灼眼のシャナ』などアニメ作品でも活躍している大谷幸さんです。
 
私は本編のDVD-BOXとBD-BOXを両方買うくらいのファンであり、以前からサントラも入手したいと思っていたのですが、実店舗には在庫がなく、Amazonでも品切れ状態が続いておりました。
ところが先日たまたまお気に入りリストをチェックをしていたら新品が入荷していたので反射的にポチってしまった(笑)。
 
怪獣映画の王道を貫いた『ガメラ 大怪獣空中決戦』
宇宙からの侵略者を人類とガメラが迎え撃つ『ガメラ2 レギオン襲来
そして大いなる災いが迫るラストに世紀末を予感させた『ガメラ3 邪神覚醒
ストーリーは繋がっているものの作風が毎回微妙に違う為、ファンの間でも好みが分かれるのだが、どれも文句なしの傑作!。
BGMを聴いているだけでシーンが浮かんできます。
何気に主題歌も名曲揃い!!。
 
このシリーズ何が凄いかと言えば製作費が5億前後でこれだけのクオリティを保っているという事。
米国のうん百億と金を注ぎ込んだ作品に比べれば当然見劣りする箇所はあるものの、良質な脚本、巧みな演出、精巧なミニチュアワークを駆使すれば十分に渡り合えると証明しています。
そういうアイデアで戦う作品が私は大好きです!!。
 
 
一作目は大人の事情でガメラの造形が愛らしく、リアル志向なギャオスとのバランスが凄まじい(苦笑)。
増えすぎた人類を抹殺するべく生み出されたギャオスと、地球という生命そのものを守る為に作られたガメラ
怪獣を古代文明生物兵器と位置付け、環境破壊への警鐘を鳴らすテーマ性も素晴らしい。
(ちなみにこの世界には亀という生物が存在しない事になっている)
 
幼少期、都内の映画館まで観に行き「ギャオスが襲ってくるんじゃないか?」とビクビクしながら帰宅した事も今では良い思い出(笑)。
個人的に爆風スランプと言えば「Runner」よりも本作の主題歌「神話」が真っ先に浮かびます。
 
 
ガメラ2』は侵略物と人間ドラマのバランスが絶妙。
今や全国区となった「水曜どうでしょう」でお馴染みの大泉さん、ミスター、onちゃん(安田さん)がカメオ出演しており、同番組の予告映像の元ネタとしても知られる。
 
一部の人間は自衛隊が活躍するのがお気に召さなかったようだが米国じゃこんなんばっかだし、むしろゴジラに呆気なく蹴散らされるだけの噛ませ犬としての扱いを良しとしている風潮の方が疑問。
 
ぬるぬるして気持ちが悪いだけの米国製エイリアンに比べ、星から星に種子を飛ばす宇宙植物と、共生する昆虫型怪獣という設定も斬新。
何故都市を襲うのか?という明確な理由付けや、その習性など痒いところに手が届くとはまさにこの事。
脚本が伊藤和典さんという事もあって、首都東京での戦争状況をシュミレートした『パトレイバー2』の怪獣版といった感じ。
 
 
最終作となる『ガメラ3』は1999年公開とあって、まさに世紀末に相応しい内容。
 
特撮の比率が減り、人間ドラマも抽象的になった為、前2作に比べ物語の面白みは薄くなりましたが、人で賑わう週末の渋谷が火の海になるディザスターシーンは圧巻。
オカルト色が強まり、アニメ的になったと批判もありますが、CGのクオリティは今観てもオーバーテクノロジー
 
雲海をバックに繰り広げられる空中戦。燃え上がる京都の街。怪獣映画史上初であろう屋内戦。
迫り来るギャオスの群れと満身創痍のガメラが歩いて行くラストシーンは時代柄、終末を予感させる壮絶な物でした。
 
収益が良ければ続編が作られる事になっていたそうですが、当時の私はこれで納得し特に不満を感じませんでした。
無論、ファンとしてはやるなら観たいと思いますが、今更作るにしてもスタッフ・キャスト含め散り散りになっちゃってるし、なにより特撮映画を作る事のハードルが上がってしまっているので難しいでしょうね。
 
ただ大映公認でその後を描いた自主製作映画には興味あります。
けどこれ観た事ある人ってどのくらいいるのだろうか?。