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『エクスペンダブルズ2』(2012年) -★☆☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: THE EXPENDABLES 2
製作: 2012年 アメリ
時間: 102分
監督: サイモン・ウェスト 
脚本: リチャード・ウェンク 、シルヴェスター・スタローン
音楽: ブライアン・タイラー   
出演: シルヴェスター・スタローン(バーニー・ス)
    ジェイソン・ステイサム(リー・クリスマス)
    ジェット・リー(イン・ヤン)
    ドルフ・ラングレン(ガンナー・ヤンセン
    チャック・ノリス(ブッカー)
    テリー・クルーズ(ヘイル・シーザー)
    ランディ・クートゥア(トール・ロード)
    リアム・ヘムズワース(ビリー"ザ・キッド"ティモンズ)
    ジャン=クロード・ヴァン・ダム(ジャン・ヴィラン
    ブルース・ウィリス(チャーチ)
    アーノルド・シュワルツェネッガー(トレンチ)

あらすじ

東欧バルカン山脈の山岳地帯に墜落した輸送機からデータボックスを回収する仕事を引き受けた、バーニー(シルヴェスター・スタローン)率いる傭兵部隊「エクスペンタブルズ」。
だが、ヴィランジャン=クロード・ヴァン・ダム)をリーダーとする武装グループ「サング」の待ち伏せを受け、データボックスを奪われた上に、仲間の1人を殺されてしまう。
ヴィランがボックスに収められたデータから旧ソ連軍の埋蔵プルトニウムを見つけ出し、闇市場で売り捌こうとしている事を知ったエクスペンタブルズは、友の復讐を果たすべく「サング」を叩き潰す為に出撃する…。

予告映像

 

感想

消耗品というか期限切れ品というか、動画版ハリウッドアクション俳優名鑑とも言えるスタローンと愉快な仲間達が悪党どもをミンチにするドリームムービー『エクスペンダブルズ』の第二弾でございます。
 
いやしかし、これは映画と言ってしまって良いのだろうか?。
ストーリーなんてあってないような物だし、勝って当然の主人公たちが物陰にも隠れず撃たれる為にのこのこ出て来る生きた的を蹴散らしているだけじゃないか?。
前作はきちんとキャラ毎にドラマがあったし、アクションシーンにもバリエーションが存在した。
しかし今回は単に撃って終わりで実に単調だ。
 
初っ端からエクスペンダブルズが敵の基地に乗りこんでやりたい放題。
腕や頭が飛びまくり酷いのなんの(これは褒め言葉)。
劇場公開時は修正を加えて「PG-12」に抑えていたそうだが、ソフト化に際し規制解除で晴れてレーティングは「R-15」にランクアップしたそうな。
 
で、オリジナルメンバーのジェット・リーは冒頭のシークエンスが終わるや否や助けた中国人の富豪と共に途中退場。
以後、会話の中にすら登場しなくなり綺麗サッパリ存在が消失します。
 
そして「俺これが終わったら彼女と結婚するんだ」と死亡フラグを立てまくっていた新人が案の定ジャン=クロード・ヴァンダム演じるヴィラン(英語で悪役or怪人といった意味)という何の捻りもないキャラに殺されてスタローン御一行が大激怒するという流れ。
(つうか、どうせジェット・リー後半出ないんだから彼のキャラ殺せばよかったんじゃないの?)
 
前作ではカメオ出演だったブルース・ウィリスアーノルド・シュワルツェネッガーに加え、伝説の男チャック・ノリスまで助っ人として参戦し、仲間の仇であるヴァン・ダムを追い詰める。
(この時点でヴァン・ダムが「お前はもう死んでいる」状態である事は言うまでもない)
 
これはどう考えたってパワーバランスが可笑しい。
そもそも、このチームに戦いを挑むのが実質的にヴァン・ダム1人とか、どんな虐めですか?。
あと何人か有名なアクションスターを敵側に配して力を拮抗されるのが普通でしょ?。
 
クライマックスもチート使ったゲームみたいに撃って斬って殺しまくるだけで、そこにはハラハラもドキドキもなく、ただただ退屈。
スタローンとヴァン・ダムの夢のタイマン勝負すら「えっ?、これで終わり?」ってくらい呆気なく終了。
つうかチーム「エクスペンダブルズ」ではなく「ランボーコマンドーダイ・ハードwithチャック・ノリス」が大暴れしちゃって趣旨がズレまくってる。
 
う~む。
これはなんでしょう?。
 
シュワちゃんに向かって「溶鉱炉に沈めるぞ」とか「I'll be back.」に対して「戻って来すぎだろ」とツッコ入れたり、ぼやきながら得物を調達しに行くウィリスに「イピカイエ」と言ったかと思えば、「次はランボーの登場?」とおどけてみたりして、メタ発言の量が半端ない。
バラエティ番組に本物呼んでパロディドラマやってるみたいな、そんな感じ。
 
正直言って、このメンバーじゃなきゃビデオスルーになってレンタルショップの片隅で埃を被っているのが妥当な映画。
無論これだけの豪華キャストが集まっている事も立派なセールスポイントですが、その事に胡坐をかいている印象が非常に強く、「面白くしよう」という努力が全くと言って良い程感じられませんでした。
前作はちゃんとしていたのに、どうしてこうなった?。
 
それとヒロインが美人でもなければ可愛くないというのも正直どうかと…。
アクションの出来るアジアンビューティーならマギー・Q辺りを起用して欲しかったですね(;一_一)