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『ナイト・ウォッチ』(2004年) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: NIGHT WATCH/NOCHNOY DOZOR
製作: 2004年 ロシア
時間: 115分
監督: ティムール・ベクマンベトフ 
脚本: ティムール・ベクマンベトフ 、レータ・カログリディス 
音楽: ユーリ・ポテイェンコ 
出演: コンスタンチン・ハベンスキー(アントン・ゴロデツキー)
    ウラジミール・メニショフ(ボリス・ゲッサー)
    マリア・ポロシナ(スヴェトラーナ・ナザロワ)
    ガリーナ・チューニナ(オリガ)
    ヴィクトル・ヴェルズビツキー(ザヴロン)
    マリア・ミロノーワ(イリーナ)
    イリア・ラグテンコ(アンドレイ)
    ジャンナ・フリスケ(アリス)
    ディマ・マルティノフ(イゴール
    ワレーリー・ゾルツキン(-)
    ユーリ・クッシェンコ(-)
    アレクセイ・チャドフ(-)

あらすじ

1992年、モスクワ。妻(マリア・ミロノーワ)に逃げられたアントン(コンスタンチン・ハベンスキー)は呪術使いの元へ行き、そこで彼は自分が特殊能力を持つ“異種”だと知る。光の戦士である“ナイト・ウォッチ”か、闇の戦士の“デイ・ウォッチ”かの選択を迫られる。12年後、彼は光の側で活動しており、ある事件に関わる。

予告映像

感想

家のライブラリに眠ったDVDを観ようキャンペーンにて今更ながら鑑賞。
 
同名ベストセラー小説を映画化し本国ロシアでは『ハリー・ポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』を凌ぐ大ヒットを記録したこの作品。
後にハリウッドでジェームズ・マカヴォイ×アンジェリーナ・ジョリー共演の『ウォンテッド』を手掛ける事となるティムール・ベクマンベトフ監督の出世作と言った方が解り易いかもしれない。
 
プロットこそ
「光」と「闇」の勢力が停戦協定を結び互いが互いを監視し合う事で何世紀も保ってきた均衡が強大な力を持った1人の少年の覚醒を切っ掛けに崩壊していく…。
という何処かで聞いた様な物ですが、ティムール・ベクマンベトフ監督の類い稀なビジュアルセンスによって古臭さは一切感じさせません。
 
闇を効果的に使った映像や「異界」の表現手法は今見ても十分魅力的ですし、画面に焼き込まれた英語字幕ですら作品の一部として利用してしまう演出にも脱帽させられます。
ハリウッド的なカタルシスは無い物の作家性とエンターテイメントが上手い具合に融合しており、全三部作の序章としては及第点だと思います。
売れ線ではないものの、一癖あるダークファンタジーが好きならば観ておいて損は無いでしょう。