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『スノーピアサー』(2013年) -★★★☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Snowpiercer
製作: 2013年 韓国・アメリカ・フランス
時間: 125分
原作 ジャン=マルク・ロシェット ベンジャミン・ルグラン ジャック・ロブ
脚本 ポン・ジュノ ケリー・マスターソン
出演: クリス・エバンス(カーティス)
    ソン・ガンホ(ナムグン・ミンス
    ティルダ・スウィントン(メイソン)
    ジェイミー・ベルエドガー)
    オクタビア・スペンサー(ターニャ)
    ユエン・ブレムナー(アンドリュー)
    コ・アソン(ヨナ)
    ジョン・ハート(ギリアム)
    エド・ハリス(ウィルフォード

あらすじ

温暖化を防止するため散布された薬品によって氷河期が再来した2031年の地球。
僅かに生き残った人類は「スノーピアサー」と呼ばれる列車の中で生活を続けていた。
列車の前方は一握りの上流階級が支配し贅沢な生活を送る一方、後方車両には貧しい人々がひしめき厳しい階層社会が形成されていた。
そんな中、貧困層に暮らすカーティスが自由を求め反乱を計画、仲間と共に前方車両を目指すのだが…。

予告映像

感想

関東は二週連続の降雪詐欺を喰らったので、代わりに午後ローで放送された『スノーピアサー』で極寒体験。
グラフィックノベル『Le Transperceneige』を『殺人の追憶』で知られるポン・ジュノ監督が映像化した本作は、永久機関を搭載した列車「スノーピアサー」を舞台に最後尾で虐げられてきた貧困層が、先頭車両で何不自由なく暮らす裕福層に反乱を起こすというアクション・スリラー。

ぶっちゃけ氷で覆われた世界の崖ばかりで危なっかしいルートを何の保線作業も受けずに18年間無事故で走り続けている時点で胡散臭いのですが、そういった部分に目を瞑ればなかなか見応えのある良作で、テレビ用の編集版ではなくきちんとレンタルして観れば良かったと軽く後悔しています。
世界の縮図である「スノーピアサー」で起きる様々な出来事を通して人間の本質を炙り出していく展開はとてもスリリングだし、巧妙な伏線や主人公が抱える「業」、そして終盤のどんでん返しや象徴的なラストなども印象深い。

キャプテン・アメリカとは似ても似つかないクリス・エヴァンス汚れた英雄っぷりも新鮮なのですが、『コンスタンティン』で中性的な魅力を爆発させていたティルダ・スウィントンの変なおばさんが衝撃的でそれだけでも一見の価値ありです。