旧いまここにあるもの

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原作:桜坂洋 キャラクター原案:安倍吉俊 構成:竹内良輔 漫画:小畑健 『All You Need Is Kill』 (集英社)

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『ボーン・アイデンティテイー』『Mr.& Mrs.スミス』『ジャンパー』のダグ・リーマン監督×トム・クルーズ主演の実写版が7月4日から日本凱旋公開となる桜坂洋さん原作のライトノベルAll You Need Is Kill』のコミック版全2巻が同時発売されたので購入。
 
 
『ST&RS -スターズ-』の竹内良輔さんと『デスノート』『バクマン。』の小畑健さんが手がけた今回のコミカライズ。
タイミングがタイミングなだけに実写版の設定も反映するのかと思ったら、そこはしっかり原作基準でした。
 
物語は謎の侵略者「ギタイ」との戦争状態が続く地球を舞台に最前線に送り込まれた新兵「キリヤ・ケイジ」が時間のループに囚われ、目覚め、戦い、そして死を繰り返す中で自分と同じ境遇の女性「リタ・ヴラタスキ」と出会うというもの。
 
ゲーム感覚と言うと聞こえは悪いですが、死ぬと記憶を保持したまま出撃前の朝に戻り勝てる見込みのない戦いを繰り返す流れはまさにゲーム的。
しかしこれがただのゲームではなく飛びっきりの無理ゲーで、しかも投げ出す事が出来ない苦痛を伴った現実というのがミソ。
 
繰り返されるループから脱出すべく自身のスキルをひたすら磨き上げ勝利を目指すケイジ。
この無間地獄とも思える狂気の描写があるからこそ、この後のリタとの出会いが引き立ちます。
終盤はそんな世界で唯一理解し合える2人のプラトニックなラブストーリーを交えながら衝撃の結末へとなだれ込む怒涛の展開で気付けば全2巻をあっという間に読み切ってしまった。
なるほど確かにこれは話題になる訳だ。
 
間もなく公開される実写版は主人公の設定を含めかなりのアレンジが加えられていますが、批評家からは軒並み高い評価を受けているのでそちらの出来も楽しみです。