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『L.A.ギャングストーリー』(2012年) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: GANGSTER SQUAD
製作: 2012年 アメリ
時間: 113分
原作: ポール・リーバーマン
監督: ルーベン・フライシャー 
脚本: ウィル・ビール
音楽: スティーヴ・ジャブロンスキー 
出演: ジョシュ・ブローリン(ジョン・オマラ巡査部長)
    ライアン・ゴズリング(ジェリー・ウーターズ巡査部長)
    ショーン・ペン(ミッキー・コーエン)
    ニック・ノルティ(パーカー市警本部長)
    エマ・ストーン(グレイス・ファラデー)
    アンソニー・マッキー(コールマン・ハリス巡査)
    ジョヴァンニ・リビシ(コンウェル・キーラー巡査)
    マイケル・ペーニャ(ナビダ・ラミレス巡査)
    ロバート・パトリック(マックス・ケナード巡査)
    ミレイユ・イーノス(コニー・オマラ)
    サリヴァン・ステイプルトン(ジャック・ウェイレン)
    ホルト・マッキャラニー(カール・ロックウッド)
 

あらすじ

1949年ロサンゼルス、ギャング王ミッキー・コーエン(ショーン・ペン)はドラッグや銃器売買、売春などで得た金で街を牛耳っていた。
警察や政治家も意のままに操るコーエンに誰も歯向かえずにいたが、街の平和を取り戻すべく特命を受けた6人の男たちが立ち上がる。
ロサンゼルス市警のジョン・オマラ(ジョシュ・ブローリン)とジェリー・ウーターズ(ライアン・ゴズリング)らのチームは身分を隠し、ミッキー・コーエンの組織に戦いを挑む。

予告映像

感想

我が物顔で街を牛耳るマフィアと警察の秘密部隊のガチンコバトルを描いたら、『ダークナイト ライジング』上映時に起こった銃乱射事件の煽りを受けて公開延期した挙句、映画館での銃撃シーンを丸々撮り直す破目になった『L.A.ギャングストーリー』。
予告やポスターでは実話である事を強調していますが簡単に撮り直ししてしまう程度には脚色された物語なのだと考えた方が良いでしょう。
 
邦題は『L.A.コンフィデンシャル』と『アメリカン・ギャングスター』を合わせたような感じですが、あんな骨太なドラマが展開する事もなく、血も涙もないギャング相手に『ワイルド7』よろしく「毒をもって毒を制す」でゲリラ戦を仕掛ける必殺処刑コップの活躍を表面的に描くだけ。
 
演技派を集めているにも関わらずドラマパートはほとんどなく、彼らの魅力が生かされず仕舞いなのは本当にもったいない。
個々のメンバーの物語や、マフィアの女と刑事のロマンスなども、あっさりし過ぎていて拍子抜け。
それ故に取って付けたような主要人物の死にも悲壮感がなく、最後まで感情移入出来なかった。
 
クライマックスにはギャング映画御用達のトミーガンを乱射しまくるド派手な銃撃戦が用意されているのだが、マイケル・マンの『パブリック・エネミーズ』などに比べ色気がなく、敵の弾も主人公側には全然当たらないリアリティとは無縁のハリウッド映画仕様。
さらに障害物越しに2人で撃ち合ったり、被弾して派手に痙攣死するなど、往年のジョン・ウー映画的な匂いもプンプンします。
 
監督は『ゾンビランド』のルーベン・フライシャーとあって随所に用意された笑えるポイントやスタイリッシュな映像は評価できるのだが、とにかく演者をムダ使いした雑な脚本がダメダメでした。