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『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』(2009) -★★☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: VENGEANCE/復仇
製作: 2009年 フランス/香港
時間: 108分
監督: ジョニー・トー 
脚本: ワイ・カーファイ
音楽: ロー・ターヨウ 、バリー・チュン
出演: ジョニー・アリディ(フランシス・コステロ
    シルヴィー・テステュー(アイリーン・トンプソン)
    アンソニー・ウォンクワイ
    ラム・カートン(チュウ)
    ラム・シュー(フェイロク)
    サイモン・ヤム(ジョージ・ファン)

あらすじ

腕利きの殺し屋だった過去を持つフランス料理店オーナーのコステロジョニー・アリディ)の元に、マカオに住む娘の家族が何者かに襲撃されたとの知らせが入る。
現地の病院で無残な姿となった愛娘と再会したコステロは彼女に殺された夫と息子たちの復讐を誓う。
マカオの街で出会った3人の殺し屋を雇い犯人捜しを始めるのだが、かつて頭部に受けた銃弾の影響でコステロは徐々に記憶を失い始めていた…。

予告映像

感想

ジョン・ウー武侠物に傾倒する中、男臭いガンアクション映画を量産し続けるジョニー・トー監督最新作。
孫と義理の息子を惨殺され、娘を病院送りにした犯人に復讐すべくマカオへやったきたフランス人の父と、現地で出会った凄腕の殺し屋立ちの奇妙な友情とその結末を描く。
お馴染の顔触れ・似た様なストーリーは香港映画特有の「偉大なるマンネリズム」が炸裂しており、それ故に語るべき部分は多くないのですが、それを補って余りある魅力を感じる事が出来る力作。
 
随所に散りばめられたユーモア。完璧に計算された絵になる画角。
そしてジョニー・トーの様式美が炸裂するファンタジックなアクションシーンは観惚れる程に美しい。
復讐を望んだ当の本人が記憶を失い復讐の意味が消失しても尚、彼との約束を守り自らのボスを殺しに行く男たちの姿、そして全てを忘れてもそんな彼らの思いに報いようとする依頼人
これでもかと男心をくすぐる無駄に熱い御都合主義展開は流石としか言いようがない!!。
 
ジャッキー映画よろしく示し合わせたかの様な敵との決闘や、主人公には絶対銃弾が当たらない銃撃戦など、有り得ない事のオンパレード。
『エグザイル/絆』もそうでしたが、本作も一種のファンタジー映画として観るのが正解です。