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『バンテージ・ポイント』(2008年) -★★★★☆-

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スタッフ&キャスト

原題 VANTAGE POINT
製作 2008年 アメリ
時間 90分
監督 ピート・トラヴィス
脚本 バリー・L・レヴィ
音楽 アトリ・オーヴァーソン
出演 デニス・クエイド(トーマス・バーンズ)
マシュー・フォックス(ケント・テイラー)
フォレスト・ウィッテカー(ハワード)
イード・タグマウイ(スワレス)
エドゥアルド・ノリエガエンリケ
エドガー・ラミレス(ハビエル)
アイェレット・ゾラー(ベロニカ)
シガーニー・ウィーヴァー(レックス)
ウィリアム・ハート(アシュトン大統領)

あらすじ

国際テロ対策の首脳会議の最中、米大統領が何者かに狙撃され直後に会場が爆破される。
大混乱の中、会場に居合わせた人々はそれぞれ別の視点・立場で事件を目撃していた。
自らも現場で目撃者となったシークレットサービスのバーンズは残された証言・情報・映像を頼りに犯人の追跡を開始するが…。

予告映像


感想

前情報からだと、主人公が食い違う目撃証言から犯人を割り出すサスペンス・アクションだと思っていたのですが、実際は最初から最後まで怒涛の勢いで展開するノンストップ・アクションでした。

若手スター俳優は不在ながら中堅の実力派が揃い、展開もコンパクトかつスリリング。
アクションシーンも気合いが入っており、話題にならなかった事が不思議なくらいの力作でした。

今作の見所はやはり、1つの事件を複数の登場人物の視点でリピート再生する点でしょう。
ある人物の視点で物語が山場まで進むと巻き戻され、別の登場人物の視点で進み再び巻き戻る。
まるでDVDのマルチアングルを観ている様だ。

この流れが数回繰り返される為、途中物語が進まない事にもどかしさを感じるのだが、映画は突如としてリピート再生を止め『ボーン・シリーズ』に引けを取らない迫力のカーチェイスと共に一気にエンディングまで傾れ込む!!。
始まりから終わりまで時間にしたら1時間も無いであろう出来事を、立場の違う人物の視点で巧みに描写し最後はそれぞれの視点に確りとけりを付ける。

各キャラのバックボーンは殆ど語られず、ニュース映像の様に表面的な部分だけが映し出されるのだが、これは確信犯的にやっていて、だからこそラストはニュース映像で締めたのだと思う。

単純に見えて深読みも出来る。
荒削りに見えるが意外と手の込んだ。
小粒ながら良く出来た作品でした。