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『サバイバー』(2015年) -☆☆☆☆☆-

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スタッフ&キャスト

原題: Survivor
時間: 97分
製作: 2015年 アメリカ・イギリス合作
脚本 フィリップ・シェルビー
音楽: イラン・エシュケリ
出演 ミラ・ジョボビッチ(ケイト・アボット
    ピアース・ブロスナン(“時計屋”)
    ディラン・マクダーモット(サム・パーカー)
    アンジェラ・バセット(クレイン大使)
    ロバート・フォスター(ビル)
    ジェームズ・ダーシー(アンダーソン警部)

あらすじ

ロンドンのアメリカ大使館に赴任した外交官ケイトは不審な入国者の存在に気づくが、伝説のテロリスト・時計屋に狙われ爆弾テロのターゲットになってしまう。どうにか生き延びたものの爆弾テロ犯の濡れ衣を着せられた彼女は、時計屋のみならずアメリカ国家やイギリス警察からも追われる身に。そんな中、大みそかニューヨーク・タイムズスクエアにテロの危機が迫っていることを知ったケイトは、人々の命を救うべくたったひとりで戦いに挑む…。

予告映像

感想

ミラ・ジョヴォヴィッチピアース・ブロスナン共演の『サバイバー』をAmazon primeでチェックしたのだが、余りにも手抜きな内容で観ていて久し振りに頭にきた。

概要からして「どっかで聞いた話」なのに、保身に走りまくるお偉方がゾンビ絶対殺すウーマン演じる超エリート主人公の忠告を無視し圧力を掛けたかと思えば、自己陶酔気味な元007演じる自称・伝説の殺し屋が暗殺対象を"うっかり"見逃して爆破ボタンを押すなど、出だしからアホくさいシーンの連続で開いた口が塞がらない。

とにかくこの殺し屋が無能すぎて「通行人が撮影しているのに内通者の遺体に歩み寄ってIDを失敬する」「遮蔽物から銃身を出した状態でスナイピングする」「発信機が付いた素人を幾度となく取り逃す」「相手の生死を確認せず、頭に止めの一発も撃ち込まない」などなど、これのどこがプロなのか教えて頂きたいものである。

主人公にしたって「深夜にマンションでカギを破壊するのに消音機無しで銃をぶっ放す」「階段が残り3段くらいのところでそのまま下りればいいものを何故か手摺を飛び越える全くもって何の意味もない無駄アクションを披露する」「指名手配されているのに何の変装もせず偽造パスボードで堂々と入管審査をパスする」といった塩梅に、日本のテレビドラマにすら劣る陳腐な描写の連続で呆れるばかり。

およそ知識のある人間が作ったとは思えず、9.11後の世界でテロを題材にしておきながらこの体たらくはもはや冒涜と言っても過言ではない。
ラストも脱力するくらい雑で本当に時間の無駄だった。
ミラ・ジョヴォヴィッチピアース・ブロスナンが出演している事を差し引いたとしても観る価値の無い愚作である。