あらすじ
過去の「感染」よって、正常な機能を失い無秩序に、そして無限に増殖する巨大な階層都市。
都市コントロールへのアクセス権を失った人類は、防衛システム「セーフガード」に駆除・抹殺される存在へと成り下がってしまっていた。
都市の片隅でかろうじて生き延びていた「電基漁師」の村人たちも、セーフガードの脅威と慢性的な食糧不足により、絶滅寸前の危機に瀕してしまう。
少女・づるは、村を救おうと食糧を求め旅に出るが、あっという間に「監視塔」に検知され、セーフガードの一群に襲われる。
仲間を殺され、退路を断たれたその時現れたのは、“この世界を正常化する鍵”と言われている「ネット端末遺伝子」を求める探索者・霧亥(キリイ)であった。
予告映像
感想
難解な作風と独特の絵柄で読む人を選ぶ原作を一見さんでも楽しめるエンタメSFとして再構築。
アクション的にはそこまで見せ場がなく全体的に地味と言えば地味なのだが、霧亥の旅の行方など原作への興味を惹き立てるという意味では成功しており、弐瓶勉さん拘りの無限に増殖する都市描写など押さえるべき点は確り押さえていて、その辺りの取捨選択・バランス感覚は絶妙でした。
願わくば同じスタッフの手で原作の結末まで描く続編が制作される事を期待したい。