感想
類い稀な眼力と美貌を持ち合わせながら何故か無名な鑑定家と、彼女と偶然知り合った鳴かず飛ばずな落ちぶれ記者のコンビが繰り広げる推理物。
ぶっちゃけ内容はテレビドラマに毛が生えた程度で、肝心のルーブル美術館も中盤にちょろっと出ただけでわざわざロケをしに行く必要性を感じなかった。
そもそもあんなテスト、本物さえ使わなければ日本でだって出来ただろ?。
主人公の実力が明らかになる序盤に関してはテンポが良く、半ばストーカーなダメ記者とのコンビもなかなか魅力的なのだが、事件の真相が明らかになるにつれ話が陳腐化してガッカリさせられる。
あんな回りくどい方法で主人公の能力を奪う意味が分からないし、「芸術を愛する~」とか評されながら情弱すぎる犯人の知識にも失笑。
昨今の不倫報道とリンクするゲス男に騙され転落する流れもなんだかなぁ~って感じ。
容疑者に手錠を掛けず自由行動させる無能な刑事とか、素人の提案で犯罪者に鑑定を任せる脱力のクライマックスなどツッコミどころも満載で感動もクソもない。
最初に書いた通りフランスロケさえなければテレビドラマで十分な内容であり、無理矢理2時間に詰め込むくらいなら1クール使って原作をきちんと映像化した方が良かったように思う。